トップ > おいしい店リスト > さとなおの好きな店リスト > 鮨


鮨(寿司・鮓・すし・スシ)について


ボクは「鮨ダネと酢飯のバランスがとれた鮨」が好きです。

魚の鮮度を重視した「ネタ鮮度重視系」や、タネの大きさを争う「でかネタ系」、つまみのバラエティや完成度を売りにする「つまみ中心系」などの鮨屋も嫌いではありませんが、やっぱり一体感を重視した「バランス系」の鮨の方が好きで、どうしてもそういう店に行きがちです。

もう少し具体的にいうと、たとえば「鮨ダネと酢飯が同時に一体となって口の中で溶ける鮨」。
もしくは「魚を酢飯に載せる意味がある鮨」。

タネに江戸前の仕事をし、酢飯に載せることで魚のうまさが数倍になっている握りがボクの中の理想です。

そして、鮨は「一貫で完成品」になっていて欲しいですね。

わさびやおぼろを加え、煮きりや煮つめを塗った状態で、その一貫が職人さんの「食べさせたい理想の状態」になっていることを望みます(つまり、しょうゆを客につけさせる店はあまり好きではありません)。

職人さんが「客の口の中での最終形をはっきりイメージして握った鮨」が特に好きなのです。


そうなると、まず「鮨 水谷」(銀座)、「すし與兵衛」(西大島)、「鮨処しみづ」(新橋)、「鮨 松波」(駒形)あたりがボクの好みとして上がります。
少しずつタイプは違いますが、客の口の中でタネと酢飯がどうバランスを取るかをしっかり考えて握ってくれている店だと思います。

同じ観点から、「小笹寿し」(銀座)、「鮨さいとう」(赤坂)、「なかむら」(六本木)、「はしぐち」(麹町)なども好き。
強い男鮨、優しい女鮨といった違いはあるものの、バランスをしっかり考えて握ってくれていると感じます。

他には「すし処 ととや」(銀座)、「ふじ井」(銀座)、「神泉小笹」(渋谷)、「あら輝」(上野毛)も好きですね。「弁天山美家古」(浅草)、「おけい寿司」(八重洲)はその伝統も含めて好んでいます。

「つまみ中心系」で一店だけ上げるとすると、「すし昴」(青山)でしょうか。一頭地抜けてるように感じました。

ちなみに、タネと酢飯のバランスが絶妙であれば安いタネでも美味しく握るのは可能だと思っていますが、割安な店で納得がいく店はまだ探せていません。いま探し中。


東京以外の鮨屋では「鮨菜 和喜智」(札幌)、「鮨処有馬」(札幌)、「すし蓑」(仙台)、「八左エ門」(横浜)や「小松弥助」(金沢)、「鮨 みつ川」(金沢)、「吉冨寿し」(博多)、「もり田」(小倉)、「鮨処つく田」(唐津)、「もとい」(那覇)が印象的でした(地方はネタ鮮度重視系が圧倒的なのですが、その中でもバランスを重視してがんばっている店には頭が下がります。少し酢が強いだけで「腐った魚喰わせてるんじゃねぇか」と難癖つける客がいるような地方もまだ多いようですし)。
また、「奴寿司」(大阪)はボクが鮨を覚え初めの頃通った店として思い出深いです。

海外ではニューヨークの「YASUDA」は真っ当な江戸前鮨だと思います。でも同じくニューヨークの「すし石」などで食べられる創作鮨も実は好み。鮨は職人がクリエーティブ能力を活かしやすい分野。海外からの逆輸入は歓迎です。


ちなみに超有名な「すきやばし次郎」(銀座)もバランスは流石だと思いますが、あまりに寛げないので、50代以上にならないと楽しめない気がします。ただ、小野二郎氏がお元気なうちに一度は伝説の鮨を食べておくのもいいかとは思います。
同じように「鮨処すゞ木」(板橋)も江戸前の歴史と伝統を味わうために、ご主人の鈴木民部氏がお元気なうちに是非。鈴木氏の弟弟子である「きよ田」の新津武昭氏も引退しちゃったし(2008年夏現在、「西麻布 鮨青木」(西麻布)にて週一回復活してます)、とにかく引退しそうな職人さんの技は食べておいた方がいいと思います。

鮨の原点を知りたい方は「笹巻けぬきすし総本店」(神田)や「吉野鮨」(大阪)も経験として食べておくといいかもですね。
ついでに、鯖寿司では「鯖街道 花折」(京都)が好きです。



余談1)
タネと酢飯のバランスを考えてくると「タネごとに酢飯を炊き換えたらもっとバランスよくなるのでは?」とか夢想します。
酢飯も、「固め〜柔らかめ」「甘め〜酸っぱめ」「人肌〜冷ため」など、組み合わせを考えると最終形のバリエは無限にあります。また、それを「強く握るのか、やさしく握るのか」で食感も違ってきます。

優れた職人さんは「自分の酢飯と握り方」にタネを合わせて一貫を完成させていくと思いますが、逆にそのタネに一番合う酢飯の状態を作り分けられれば、鮨はまた違う次元に入っていける気がします。ま、営業的に不可能っぽいのはわかっていってますが(※四谷の「すし匠」がトライを始めています)。


余談2)
江戸前鮨はもともと赤酢を使ったということもあり、10年前くらいから赤酢を使う店が増えてきました。
以下、富士酢の飯尾五代目にお聞きしたメールから引用させていただきます。

「赤酢は酒粕を原料として造られていることから、米酢に比べて酢独特の香気成分が少ないことが特徴です。特に今の赤酢は、酒粕の他に醸造アルコールを使っていることも多いですので。
元々、赤酢は江戸時代に今のミツカンが開発した酢です。当時はお米は税金として貴重なものでしたから、安価な酒粕を使うようになったことは当然ですし、酒造りの産業廃棄物をリサイクルするしくみとしても秀逸です」

なるほどー。
赤酢だと口の中で酢飯がほぐれやすい(パラけやすい)気がするのですが… とお聞きしたところ、

「赤酢がバラけやすいというのは、多分、砂糖を使っていない、または少量の使用にとどめているからです。昔の江戸前鮨には砂糖は使わず、赤酢のもつ甘みと塩のみで味をつけていた、という話を聞いたことがあります。

米酢と赤酢(酒粕酢)の香気成分について、もう少し正確にご説明させていただきますと、赤酢にはダイアセチルと呼ばれる物質が少ないことが特徴です。これは日本酒やビールなどの酒類では嫌な匂いの原因として、敬遠されますが、バターやチーズなどの乳製品では独特の香りのモトとして好まれております」

とのこと。 なるほどなるほど。


余談3)
高級鮨屋は魚の仕入れも扱いも抜群なところが多いです。ですので、バブル期に「鮨屋で刺身や料理を食べながら酒を飲む」というのが、接待系社用族を中心に流行りました。最初から握りを食べてしまうと場が持たないという理由もあります。
そういうこともあってか、高級海鮮割烹(居酒屋?)化してしまい、握りを軽視する鮨屋がまだずいぶんあります。そういう店の良さはもちろん理解しますが、ボクはあまり行きません。やっぱり鮨屋では握り鮨を楽しみたいですね。

2006年9月更新。

このページは随時更新します。
このジャンルに対するボクの考え方は更新時点のもので、変化しつづけていくと思います。
上記リンクしてない店はなるべく早く更新します。



  

ページの先頭に戻る

メニュー

Follow satonao310 on Twitter @satonao310

satonao [at] satonao.com
スパム対策を強化しているので、メールが戻ってきちゃう場合があります。その場合は、satonao310 [at] gmail.com へ。

ページの先頭に戻る

Google Sitemaps用XML自動生成ツール