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はしぐち
東京都千代田区麹町5-7 紀尾井町タワービル2F
03-5275-5877
18〜22/日祝休
鮨。
先代の「青木」が銀座に移転した後に居抜きで入った。小さな雑居ビルの二階。え、こんなところに?と初めての人は思うだろう。
当時、「青木」の後にとても若い職人、ということで一部で話題になっており、「握りの真髄―江戸前寿司の三職人が語る」(文春文庫)という本に取り上げられたりしていた。
その本では東京の店を3店取り上げているのだけど、なんとそれが「すきやばし次郎」と「おけい寿司(八重洲)」と「はしぐち」の3店なのだ。「すきやばし」と「おけい」に混じって当時無名 & 開店して間もない「はしぐち」が入っていたのでビックリしたのを覚えている。
で、その本を読んで以来10年以上、ずっと行きたかったのだが、なにしろ6席しかない人気店ゆえ全く予約が取れなくて、このたびやっと行けたのであった。
ご主人と女将さんのおふたりで切り盛りしているのは開店当初から変わらない。おふたりとも腰が低く上品でとても素敵。この二人の作り出す空気がまずご馳走である。もっと無口かと思ったご主人もわりとよく話し、上手に気を使ってくれている。いい店だなぁ。
実に丁寧に握る。
拝むように顔の前に持ってきて握るのが印象的。さっさか握る職人が多い中、珍しいくらい丁寧。手の温度が鮨に移ってきそうな感じ(いい意味で)。
で、置かれたらぐっと沈み込む鮨とは聞いていたけど、あそこまで顕著に沈むとは…。面白かった。
沈むと言うより踊っている印象。踊る握り♪
そう、置いてからぐにゅぐにゅ踊るのだ。いいなぁ。つまりそれだけ空気を含ませて握っているということ。柔らかく握るタイプの鮨屋だとこうして「踊る」ことはたまにあるが、ここまで踊るのは珍しい。
タネと酢飯のバランスは良好。
ただ、若干柔らかめに炊いた酢飯を柔らかく柔らかく握っているので、タネと酢飯が一体になりすぎる部分がある。口の中での酢飯のぱらけ方がいまひとつ(これは好みもあると思う。ボクは一体感の中に少し酢飯のぱらけがある方が好み)。また、握りの柔らかさに合わせてタネも柔らかめ。つまり柔らかくて優しい女鮨。どっちかというと男鮨が好きなボクは、ここの鮨が大好きかと言われると躊躇する。十分うまいのだけど。
まぁこれは個人差が出るところ。優しい女鮨がお好きな方なら、ここ「はしぐち」は「神泉小笹」に並んでトップクラスの店となると思われる。
用意されているタネは少なめだが、どれも少ないお客のために親身に丁寧に仕事がしてある。江戸前の真っ当な仕事。味は素晴らしい。
敢えて言うなら、ちょっと価格が高く感じた。ふたりで50000円前後。タネの質を考えると真っ当かもと思いつつ、全体の印象で計ると少しコストパフォーマンスが悪いと個人的には感じた。
鮨の印象が少し弱いところがあるけど、雰囲気や接客が抜群に良いので満足度の高い店。予約がとれたら一度は行くべき店だろう。
05年3月訪問。
2006年08月04日(金) 22:50:12・リンク用URL
@satonao310