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鮨 松波

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東京都台東区駒形1-9-5
03-3841-4317
12〜21.30(休憩時間あり)/土日祝休/サイト
20000円〜


鮨。いま東京でトップクラスに好きな店。高いけどその価値はあると思う。

駒形のどぜうの裏の道にあるモダンなコンクリートの一軒家。
立地や看板の書体とミスマッチな雰囲気にちょっとイヤな予感が走るが、玉砂利踏んで螺旋階段を上がり2階の白木のカウンターに座れば杞憂とわかる。こんなにきれいに手入れされた白木はめったにない(樹齢200年の備前檜の一枚板だそうだ)。少々インテリアは突飛だが、これも伝統に留まっていない進取の気性と受け取り、うまそうな予感に震える。

京橋「与志乃」で小野二郎氏(「すきやばし次郎」)と共に修行した年配のご主人は「客が座ったときに同じ目の高さになるように」と、妙に低い位置に立っている。その後ろにはでかい鏡。タネはざるの上に整然と並び、それを見せてくれる。どれもツヤツヤ。素晴らしいタネ! 予感が確信に変わる。ここは絶対うまい!

少しつまみを切ってもらったが、もうそれだけで素晴らしい夜とわかった。梅肉と合わせたりの提案をしてくれ、ご主人との会話も始まる。しかしこんなうまいタネならつまみではもったいない、と、すぐ握りに移行。

南部鉄釜で炊いたという酢飯の固さはボクがいままで食べた鮨の中でトップクラス。酢飯のアルデンテと言ってもいい。
その固い酢飯がふんわりと絶妙に握ってあり、柔らかいタネと渾然一体になって口の中で同時にとろける様は文字で表現しにくい。絶品だ。完全に計算されている美味。もともと固めの酢飯が好きであるが、なんというか、一粒ですでに鮨としてのバランスが完成されていて、それが口の中で数百粒、それぞれ独立しながら交響楽を奏で、そこにタネがふんわり降臨するようなこの感覚は初めてだ。

握りはどれも正統江戸前。味のまとめ方はクラシカル。
とはいえ伝統にこだわっているわけでもなくいろんな工夫が成されている。これぞ江戸の粋。
どの握りにも驚きが隠されていて飽きない。小肌は12月だというのに3枚漬け。小振りな小肌を探してきてその一部を使うという。酢にくぐらせた独特のサヨリもよい。小指の太さほどの鉄火巻き(女性にしか出さないとか)も小さな驚き。煮きりも素晴らしい。びっくりしたのは煮つめ。さらっさらの煮つめなのだ。どろっとした煮つめは一体なんなんだったんだろうと首をひねりたくなるほど味がいい。煮ハマや穴子の個性が際だってくる。参ったな。ここまでうまいとすべてのタネを食べたくなってしまう。食べ終わるころにはモダンなインテリアの意図がわかる。鮨とはアバンギャルドなのだな。

酒は賀茂鶴のみ。これも次郎系といっしょ。冷酒は金箔入りで、小売りの小瓶をそのまま出されるのだが、ちょっと雰囲気と合わない。出し方はもうちょっと工夫してほしいかも。

お勘定はやっぱそれなり。でも年に数回、貯金してでも訪れたいと心に誓った夜であった。

04年12月。再訪数回。
※06年7月の訪問では、崩れた握りがあったり、バランスがちょっと微妙だったりと、少しだけ残念だった。でも、それでもこの店はやっぱり好きだなぁ。


鮨 松波
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2006年01月01日(日) 14:30:59・リンク用URL

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