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西麻布 鮨青木

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西麻布 鮨青木
東京都港区西麻布3-23-7
03-5771-3344
12〜14/18〜23
月休

注意:以下の文章は、「西麻布 鮨青木」の感想というより「新津武昭氏の握り」の感想。


鮨。
銀座にある「鮨青木」の西麻布店。

ここで書くのは「西麻布 鮨青木」の感想というより「新津武昭氏の握り」の感想である。
というのも、鮨職人・新津武昭氏が復活して、週1日だけこの店のカウンター(奥の個室カウンター)で握っているのだ(期間限定)。それを目当てに半年前から予約して伺ったので、以下はその感想。

ちなみに、なぜ復活したのか、なぜ青木でなのかは聞かなかったが、たぶん青木のご主人を助ける気持ちからだと思う。あとはウォームアップ。どうやら満を持して店を開くらしいから。


新津武昭氏は鮨好きの間では有名で、伝説の鮨職人ということになっている。
藤本繁蔵の数少ない弟子のひとり。銀座「きよ田」で名を上げた鮨職人。最近では「あら輝」や「つく田」の師匠と言った方が通りがいいのかな。

新津氏が握る「きよ田」には、ボクは15年ほど前に一度行っている。
そのときはまだ高級鮨店のカウンターに座るなんてことに慣れていなかったこともあって、異様に緊張したのをよく覚えている。支払いも当時のまだ30歳くらいのボクには最高記録だった。財布から万札出すとき手が震えたもん。

あれから15年。
伺った日のカウンターはボクと同行者のふたりのみだった。
しかも同行者が遅れたので、20分ほどボクは新津さんを独占し、いろんな話をお聞きした。

「きよ田」開店一日目に小林秀雄が来たことや、常連だった白州次郎との初対面秘話などから始まって、毎晩80本ビールの大瓶をひとりで飲んだという話(!)、「今では減って30本になりました」という話(!!)、それでも本当に毎晩飲むのだという話(!!!)、それも早飲みで20分で20本空けるのだという話(!!!!)。いや、ビールの話だけしていたわけではなく(笑)、でもその話ですっかり打ち解け、いろんな話で盛り上がった。

同行者が来てからもニコヤカな新津さんは付かず離れず、絶妙な距離感でいろんなお話しをしてくれた。「きよ田」での記憶ではこんなに饒舌な方ではなかったはずなのだが、もう終始ニコヤカで楽しげ。なんか「抜けた」のかも。裏話もいろいろで、いまや銀座の有名店になったあの店の持ち逃げ話など、ここでは書けないことも多い。「左様でございます」が口癖の新津さん、どんどん話にドライブがかかる。

肝心の鮨は、仕入れは青木さんがして、酢飯と握りが新津さんがする。
「仕入れをご自分でしないと握りは変わりますか?」「もうそれは大きく変わります」とおっしゃっていたから、この晩にいただいたのが完全に新津さんの握りというわけではない。ブランクも7年ほどあり勘も鈍っているだろう。でも「鮨の歴史として欠かせない人を(ある程度鮨経験を積んだ今)食べる」という意味では貴重な夜だった。

握りは記憶よりずいぶん優しい。
藤本繁蔵の先輩弟子おふたり(鈴木さんと舘野さん)と比べるのも何だが、おふたりより突出して優しい。もっとエッジが立った鮨だった気がしたなぁ、というのが最初の印象。

酢飯が絶妙。タネとのバランスも絶妙。「伝説の鮨だから」という有り難みは置いておいて、トップクラスにおいしいとは思った。
最初に赤身5貫。その後もすべて2貫ずつというスタイル。新子、新烏賊、鯛、穴子、それぞれ良い。一品一品というより全体のコース・バランスがとても良い鮨。よく出来たソナタを聞いてるような気分になった。こういう気持ちよさは鮨では希少。

すばらしく鮮烈!というわけではなく、優しくてさりげない。
記憶におけるエッジの利いた握りは、たぶん「背筋を伸ばさずにはいられない『きよ田』の雰囲気」から来ているのだと思う。

とりあえず、新津氏の握りを体験するという意味では行って損のない店。

でも、えーと、もし興味を持って行かれる方がいらっしゃったら、お財布だけは分厚くして行かれた方がよろしいかと。
高い鮨屋はいろいろ行ったけど、2位以下を大きく引き離して断トツの新記録だ。まぁ多少追加で握ってももらったが…。いやぁ参った。領収書も取らず自腹で払うふたりに女将さんはちょっとびびっていた。社用の方が多いのだろう。そりゃそうだ。

2008年の冬には、こういう間借りではなくて、ちゃんと銀座に店を持たれて復活されるとのこと(詳細は未確認。そのうちメディアが書くでしょう)。東京の鮨地図がまた賑やかになる。すごく楽しみだけど、財布が…。


2008年8月訪問。



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2009年07月11日(土) 21:32:13・リンク用URL

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