一期一会

2006年10月06日(金) 6:35:53

サイト読者の方からメールで「大阪北新地の『千成』が閉店した。ご主人が亡くなったのが理由らしい」と聞いた。とても好きな肉料理屋だったのでショック。あぁあそこで〆に食べる「煮込みぶっかけ」がもう食べられないかと思うと…。朝日新聞にも書いたし(コレ)、うまい店対談でも書いた(コレ)。好きだったのにな…。
そういえば「いもや 須田町店」もご主人が急逝して閉めた。「カレー屋nagafuchi」もご主人が急逝して閉めた(いまは別の方で復活)。好きな店の味というのは実に儚い。

同じように、恐れていることがある。
東京の大地震である。
そう、阪神大震災級の地震が東京に来たら、いったい何軒の趣深い店がつぶれてしまうことだろう。

「鳥榮」「鷹匠寿」「鳥長」「布恒更科」「三州屋銀座店」もとても危ない。「二葉鮨」も「はち巻岡田」も「蔬菜坊」「さいき」も残らないかもしれない。「スタミナ苑」「一億」はどうだろう。人形町や月島の古い店も心配だ。新橋や有楽町のガード下も危険すぎ(阪急は高架が崩れたし)。大井町の東小路も壊滅するかもしれない(「永楽」の二階で食べるときなど「いま地震が来たら確実に死ぬ」とか覚悟しながら食べている)。他にも心配な店がたくさんある。

不謹慎な話ではある。
でも、阪神大震災を神戸で体験したボクにはわりと実感が伴っている(コレとか読んで下さい)。趣ある一軒家がどれだけなくなってしまったか。一軒家だけではない。コンクリートの家とかもビルとかもたくさん横倒しになったのだ。お店も例外ではない。補強もせず無防備に建っている店が多すぎる。体験者が見れば危ないかどうかだいたいわかるのだ。もちろんお店が無事でもご主人や料理人が無事かどうかの保証もないし。

店の心配するよりもまずは我が身や家族だろうが、とはいえ古く趣ある店で食べて帰るときは毎回「次に来るまで地震がないといいなぁ」とか考えてしまう。そう、明日にもヤツは来るかもしれない。自分の命も含めて、まさに一期一会。覚悟して食べ続けたい。

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