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鷹匠 寿

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東京都台東区雷門2-14-6
紹介制なので電話番号は掲載しません。


野鳥料理。
「御狩場焼 鷹匠 寿」(おかりばやき たかしょう ことぶき)というのが正式名称。

人気のせいか現在は紹介がないと入れないので注意。
じゃあなぜここに書くかというと、はっきり言って世界最高峰のジビエ料理店のひとつだと思うからである。だから行っていそうなオジサマに「鷹匠寿、知りません? 連れてってくれません?」とお願いしてでも行く価値がある。

紹介制と言ってもいろいろあって、予約時に紹介者の名前を出せばいいものと、紹介者に電話一本しといてもらう必要があるものと、紹介者と同行しないといけないものなどがあるが、ここは個性の強い店なので必ず「紹介者と同行」すること。であるからハードルはさらに高くなるのだが…。
ちなみにボクの名前を出しても通じませんのであしからず。まだボクも7〜8回くらいしか行っておらず、この店ではオコチャマなのだ。


とまれ、東京では数少ない野鳥料理で、猟師が撃った野性の逸品を食べさせてくれる。
鷹匠というだけに古くは鷹で捕った野鳥を食べさせてくれたのだろう。300年以上の歴史を持つ名店だ。それだけの歴史を持つ利点は「仕入れルートが昔ながらでとてもいい」&「獲れた中でも最高のものが回ってきやすい」ことである。それだけに野鳥の質は最高。

野鳥なので獲れた鳥によって料理が変わるが、基本的には「鶏のささ身」「軍鶏のレバー串と砂ずり」「野鳥焼」と続いたあと「青首鴨のお狩場焼」、そして「鴨雑炊」「フルーツ」のコース。
で、日によって途中に「すずめ焼」が入ったり、夏は野鳥焼きが鶏唐揚げ(絶品!)になったり、ラストの雑炊が「鶏飯」や「にゅうめん」や「ラーメン」になったりする。

もう、最初のささ身や砂ずりやレバ串からして「焼き鳥専門店」を凌ぐ味だ。
野鳥焼きは「たかぶ」(小鴨)があればラッキー。ここのたかぶは本当にうまい。たまげます。野鳥のうまみが凝縮され、骨までしゃぶって食べてしまう。皆、カニを食べるときより無口になる。

夏に野鳥焼きの替わりに出ることがある「鶏の唐揚げ」がすごい。
衣をつけない唐揚げで、ちょっと食べた感じ醤油煮みたい。むちむちのプリプリで、これはこれで鶏の食べ方の最高峰のひとつだな、と感嘆。

〆は鴨雑炊のことが多く、鶏飯や麺類は相当な常連でもなかなか作ってくれないが、ラッキーにも作ってくれたときはビックリする美味。
特に鶏飯は「うわっ何これ!」と驚くだろう。鶏で炊き込まず、よく混ぜ込んだあとサッと炒めるチャーハン風鶏飯だが、シンプルな料理なのに異様に香り高くうまかった。鶏の素材の違いかなぁ。この味で鶏飯専門店を作れば絶対当たると脳内発酵してしまうような美味。にゅうめんも極上の鴨を叩いてつくね状にしてくれたものを浮かせてくれ、これがまた思い出に残る味。ラーメンはまだボクもありつけたことがない。この店なら相当うまいはず。


でも、なんと言っても白眉は「青首鴨のお狩場焼」。
店名になっているだけのことはある。「鴨ってこんな味だったのか!」と仰天すること請け合い。少なくともボクはマジで腰抜けた。

江戸時代からの硯(すずり)状の石を持ってきてテーブルの上で焼いていく。
焼きは息子さんが担当なのだが、まだお若いのに長い年季を感じさせる熟練の技。自分の頬で硯の温度を測り、適温(300度ちょっと?)になったら鴨の切り身を一枚一枚、最上の部位から順に鴨の脂で焼いていく。焼き上がったら各自の受け皿(大根おろしが入っている)に入れてくれる。部位によって焼き方を少しずつ変えてくれる。

新鮮かつ適度に自家熟成させた鴨は柔らかく、香りが上品に立ち上がってくる。
思わず目を閉じて口に集中し、「ん〜〜!」とか唸ってしまう。ジビエ料理はフランスがその誉れを独り占めしているが、おい、そこらのフランス人シェフ、とりあえずこの店に来て食べてみろ、とか思ってしまう。

というか肉とは思えない不思議な感じ。
鴨の脂身で焼くネギやしいたけにすら、うーむと唸る香りがつく。「鴨ネギの語源はこの焼き方のことです」と焼いてくれる息子さんが言うのもよくわかる。いやぁ〜、ちょっとビックリする味なのだ。


ちなみにジビエの時季(11月くらいから3月くらい)をはずしても、その時季に冷凍しておいてくれた野鳥を出してくれる。現代は冷凍技術も進化しているし、解凍を数日かけて行う店なので冬と遜色ない味が楽しめる(鶏は朝絞めの新鮮なものを使う)。だから夏は意外と穴場でオススメ。すいているし、運良く絶品の唐揚げが出ることもあるからね。

ちなみにちなみに、ワインは持ち込みも可なので、ここぞとばかりに鴨に合いそうな赤ワインを持ち込もう。ここの鴨にどのワインを合わせようかと考えただけでワクワクする。


古い日本家屋の二階建てで、趣たっぷり。文化財のような造り。
女将さんはちょっと話した感じ喧嘩腰っぽく聞こえるが、よく聞いていると伝統の下町江戸弁というだけ。伝法調ってヤツですね。とても優しい。テーブルで料理してくれる息子さん(焼きの名人)もとてもクレバーで話がおもしろい。この女将さんと息子さんと若い男性の3人で調理場を切り盛りしているらしいのだが、仕入れだけでもすごいのに、これだけの調理技術を持つとは。素晴らしい。

まぁ伝統を守る店なので客にもある程度の節度が求められる。決して堅苦しくはないが、若い客が我が物顔で行くような店ではない。
また、とても個性が強い店なので、ある程度この店の作法を知らないと戸惑う人もいるだろう。万人向けの店とはとても言えない。でも、ボクはこの店が好きだし、ここの料理を愛している。それだけ。

値段?
値段は紹介者にお聞き下さい。


03年12月初訪問。再訪7〜8回。最近では夏冬と年2回行く。


鷹匠寿
※クリックすると拡大表示

2006年08月15日(火) 19:05:05・リンク用URL

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