ボクが社会にコミットする意義

2010年8月20日(金) 7:35:34

ブログ「trivialities & realities」の「twitter、世代的な差異」を読んで、なるほどなぁと思った。

twitter を眺めていて気づいたことがある。
ともに同じ大手広告会社に勤めるさとなおさん( @satonao310 )とはあちゅうさん( @ha_chu )の呟きを読んでいたら、お二方の twitter の使い方、と言うか、twitter に対する接し方、向き合い方が非常に対照的なのである。
と始まっていて、光栄にもアルファブロガー「はあちゅう」(年齢的には四半世紀違う)と比較されているのだが、確かに はあちゅう は中心に友人知人の輪がある。その同心円的延長上にツイッターの輪がある。

それに比較してボクには中心がないと指摘されているが、それもわかる。
ボクは(特にツイッター上では)すべての人と等距離で接している感覚がある。誰かと濃くじゃれる時もあるが、それはたまたまで、円の中心にそれがあるわけではない。

ブログでもそれは言える。
彼女のブログは身近な友人知人の話題が多い。まず内輪の話題があり、そこから話を広げる。それに興味を惹かれた人が読み続ける。そんな感じ。それに対してボクは身近な友人知人の名前を出すことは少ないし、出したとしても、なるべく誰にでもわかるように一般化して書こうと意識している。

そしてブログ筆者である yama_eigh さんはそれを「世代的な差異」と捉えているが、それもわかる。というか「世代」というより、「先天的か後天的か」に近いかな。

ここで言う先天的とは「道具としてのネットを人生に元からあったものとして受け入れた人」で、後天的とは「道具としてのネットを人生の中で後から出現したものとして利用している人」。つまり、最初からあったものとして自然に使いこなしている人と、一度その存在の意義をアタマで考えて理解した上で使っている人との違い。これは大きい。

昨日、ウメケンと、ちょっとした経緯があってソフトバンクの社員食堂でランチを食べたのだが(恐るべき高校二年生ウメケンについては、ココとかココとかココとかココに書いた)、ウメケンと会っている間もそれと同じことを感じていた。彼は、デジタルを、ネットを、ソーシャルな結びつきを、先天的にカラダでわかっている。そして、ボクは後天的にアタマでわかっているだけである(経験だけは長いので同世代の中ではかなりカラダでわかっている方だが、ウメケンと比べるとそれでもアタマだ)。

逆にいうと、いまあるアナログな人間関係を元にしたオールド・ワールドをボクは先天的にカラダでわかっている。これからそこに出て行こうとしているウメケンはそれを後天的にアタマで理解しようとしている。この違いも大きい。このギャップをつなぎ、埋め、近づけることが、「ちょうど時代の境目にいてしまった世代」であるボクたちの役目なのだろう。

ボクは、デジタル・ネイティブ(ソーシャル・ネイティブ)たちの感覚を一生アタマでしか理解できないだろう。
それは「この楽しい変化の時代を同感覚で走れない」という意味においてちょっと寂しいことではあるのだが、でも「アタマでしか理解できない」と心底わかっていることは強みだ。わかったふりもしないし、異物として上からつぶそうともしないし、すり寄って媚びることもしない。

違いを理解した上でちゃんとつなごう。ちゃんとつむごう。
オールド・ワールドのいいもの、楽しいものをたくさんしっかり伝えていこう。ネットを介したソーシャルな結びつきの鳥肌もんの快感をもっと旧世代に広めよう。

何か特別なことをするのではなく、日々そういう意識をもって活動することが、ボクが社会にコミットする意義なのだと思う。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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