トップ > おいしい店リスト > さとなおの好きな店リスト > 琉球料理乃山本彩香

琉球料理乃山本彩香

lv5.gif

沖縄県那覇市久米1-16-13
12〜
当分不定休
お昼のお任せコース5000円(もっと安いのもある)

本当に残念なことながら、2012年9月いっぱいで閉店しました。
 一応山本彩香さんの元で修行した方がやる「琉音」という店になっていますが、
 味的に山本彩香のものを引き継いでいるかどうかは微妙です。
 山本彩香さんは琉球料理を伝承していくために、別の活動を始める模様です。


琉球料理。
正確に言うと琉球 "辻" 料理。辻というのは那覇に昔あった花街である。店主の山本彩香さんがお母さんから受け継いだ伝統料理の数々が味わえる。

この店がなければ、そして山本彩香さんが伝承して守り続けなければ、消滅してしまっていたであろう琉球料理(もしくはその伝統的な作り方)がたくさんある。そういう意味でも、そして味の素晴らしさ的に考えても、那覇でもっとも重要な店だとボクは思う。沖縄の宝、いや、日本の宝と言い切ってもいい。

琉球伝統料理と聞くと、なんか古くさくておいしくなさそうな料理と思われるかもしれない。
でも、もしボクを信じていただけるのなら、この店の料理はあなたの「琉球(沖縄)料理」の概念を変えると思う。現在の琉球料理はなんでも混ぜちゃって(ちゃんぷるーしちゃって)、その結果洗練から程遠いものになっているが、ここの料理はまったく違う。洗練の極み。まさかここまで琉球料理が洗練されるとは!と驚くこと必至。

コースの始まりにポツンと置かれる「豆腐よう」からして洗練の極み。
どんなに「豆腐よう」が苦手な人でも、ここの「豆腐よう」には驚愕し大ファンになる。
秘訣は「昔ながらに丁寧に時間をかけて手作りしている」だけのこと。でもそれをやっている店は(ボクが知っている限り)沖縄でこの店だけだ。ものすごくうまい。うますぎて食べ終わるのがもったいなくなり、爪楊枝でチビチビと最後までずぅっと食べていたりするくらい。人気が出て東京の明治屋や伊勢丹で売っていたりもするが、それらも全部彩香さん自ら自宅で手作りしている。

コース中盤の「どぅるわかしー」も衝撃の美味。
カウンターでこれを申し訳なさそうに何度も何度もおかわりしている人を見た。「す、すいません、もう少しだけいいですか…?」と。うーん、気持ちがわかる。ちょっと記憶にないおいしさなのだ。

他にも「ミヌダル」「ラフテー」「トンファン」など、季節と日によってコース内容は変わるが、どの料理もギリギリまで洗練された完成度高いもの。どれもこれも本当においしい。これが本当の琉球料理なのか…と呆然とすると思う。少なくともボクは呆然とした。初めてここの料理に触れた1996年(だったかな)の驚きはまだ忘れない。

何度も通ううちに、ボクとしては珍しく、店の人たちと親しくなった(面倒くさいのでボクはあまり店の人と親しくならない)。
山本彩香さんとは特に個人的にもものすごく親しくなり、いまではボーイフレンドのひとりに認定していただいている(年の差は25くらいあるけど…。もちろん彼女が年上)。

というか、個人的に店を応援するようなことをまったくしないボクであるが、この店だけは特別。
この店を応援することがそのまま琉球料理の伝承につながる。正しいレシピの保存につながる。(彼女の評伝プロジェクトも作家の駒沢敏器さんと立ち上げた)


彼女は琉球舞踊の第一人者でもあり、文部大臣賞ももらっている人。
ある年齢で舞踊をきっぱりやめ、正しい「手作りの」琉球の味を伝承するためにお店を開いた。一流の人は何をやっても一流だ。

 ※彩香さんのうちで見せていただいたが、彼女は戦後まもなく、
  雑誌「Esquire」(アメリカ版)にモデルで出ている。
  ものすごい美人でビックリした…。

店はカウンターとテーブル席のみ。
こぢんまりとしているが、とても清潔で居心地がよい。
泡盛は「春雨」。塩は「粟国の塩」。豚は「我那覇畜産」。それぞれ生産者に会って、本物を吟味した上で使用している。新しい食材や本物の食材に出会うと、彼女は強烈にインスパイアされ、新しい料理を生み出したりもする。コースに一品くらいは新作が入るのでそれもお楽しみに(よくある中途半端な創作料理とはレベルが違うものなのでご安心を)。

コースは、以前は6000円から数種あったが、現在8000円のみ。沖縄価格としてはかなり高いが、それだけの価値がある。
彩香さんも年齢的にだんだん辛くなり、営業形態を年々縮小していっている。コース減少もその影響。一時は閉店も考えていたくらい辛いようである(継続にボクも少しだけ関わった)。まぁ他にもいろんな事情があるのだが…。

そういう意味で、この店で珠玉の琉球料理が食べられるのもあと数年となるかもしれない。
食べられるうちに是非とも経験してほしい。
沖縄に行くなら是非。
いや予約が至難なので、この店を予約してから沖縄旅行の日程を決める方がいいかもしれない。そのくらいの価値がある店である。

+++++++++++++++++++++

残念ながら、彩香さんのカラダが持たない、ということで、夜の営業は2009年8月いっぱいで終了(終了数日前に行った様子はこちらから)。同年10月21日より、昼の営業に絞って再開している。

当初は2000円程度のランチコースでやろうとしていたが、「どぅるわかしーを食べさせてください」「らふてーを!」「豆腐ようがやっぱり欲しいです」などの声が強く、以前夜でやっていたようなフルコースに近いものも出してくれるようになった。

ちなみに、夜も(昔の常連さんなどを中心に)予約すれば開けてくれないことはないみたいである。

カラダを労りつつ、自由気ままでいいから、長く長く続けて欲しいお店である。


96年頃初訪問。再訪多数。


大きな地図で見る

2009年06月19日(金) 7:46:47・リンク用URL

ページの先頭に戻る

メニュー

Follow satonao310 on Twitter @satonao310

satonao [at] satonao.com
スパム対策を強化しているので、メールが戻ってきちゃう場合があります。その場合は、satonao310 [at] gmail.com へ。

ページの先頭に戻る

Google Sitemaps用XML自動生成ツール