「山本彩香」継続!
2006年3月11日(土) 9:48:48
「琉球料理乃山本彩香」という、ボクが沖縄でトップに好きな店 & 同時代に生きられて光栄に思っている店が那覇にあるのだが、実はそこが閉店の危機に瀕していた。それを聞いたのが先月の20日だったか。彩香さんを通じてお会いし親しくなった作家さんから「どうも3月末で閉店する決心をされたらしい」と。
前の店「穂花」の頃から行き、サイトや本で「好きだ〜」「素晴らし〜」と一方的に熱く紹介しているうちにいつしか店主の彩香さんと親しくさせていただくようになっていたボクは、「厚かましいかな」と思いつつすぐ電話してみた。そしたら電話口で泣いていらっしゃる。「今度会ったらくわしく事情を話す」と。閉店の決心は揺るがない感じ。
豊かだけど手のかかる本当の琉球(辻)料理の伝承・普及のために、高齢をおして強い意志でずっと努められてきた彼女が閉店の決心をするとはよっぽどのこと。よっぽどのことなのだろうけど、日本の宝とすら思うこの店が終わるのを遠い東京で指くわえて見ているわけにはいかない。その場でスケジュールをやりくりして即予約。その作家さんはどうやっても都合がつかないとのことでとりあえず単独行。説得できるなんてこれっぽっちも思わないが、せめてちゃんとお話を聞き、どうしても終わるというのであればその最期の姿を目と舌に焼き付けておきたい、と。
で、沖縄に飛び、店に行ってきたのが昨日の夜。店に入る前から泣きそうだった(笑)
てっきりカウンターかと思ったが思いもよらずカウンター前の個室に通され、彩香さんとサシで4時間ほどお話をした(もちろん他のお客さんを接客する合間に)。事情は込み入っていた。でも結果は表題の通り。あぁ良かった! 3月末より一時休業したあと、4月21日からは規模を多少縮小し、同じ場所・同じ時間(夜)で営業する。ホッとして酔いが一気に回る。
いや、こう書くとボクのチカラみたいだな。そんなことはまるでない。いろんな親しい方、後援者、お客さんと話をし励まされ、数日前にすでに継続を決心されていた模様。ブラボー。特に宮本亜門さんの言葉が効いたようだ。お会いしたことないけど、ありがとう亜門さん。
握手してお互い涙ぐみながら乾杯。珍しく彩香さんも飲んで何度も「ごめんなさい」と繰り返す。心配してボクにメールをくださった方々の言葉も逐一お伝えしたら喜んで泣いておられた。その人が存在する価値ってその人からは本当に見えにくい。彩香さん、アナタが心を込めて作っている料理も想いも、その料理を通じてみんなにちゃんと伝わってますよ。そういうことをその人に伝える手間をボクたちは惜しんでいる。もっとちゃんと伝えないと。
昨晩の彩香さんの手料理はこれまたカラダに染み込むようにおいしかった。こんな素敵なものがこの世から消えてなくならなくて良かった。眠るのが惜しかったのでひとりで数軒ハシゴ酒。格別の夜。
