子孫に閉塞感のない社会を残すという貢献
2008年6月 6日(金) 8:48:50
数日前になるが、「今のままでは著作権法に未来はない」という中山信弘氏(知的財産権研究会会長)の素晴らしいスピーチを池田信夫氏がメモから書き起こしてくれているので、リンク&共有します。
著作権法についてボクの考えをくわしく書くことはしないが、アナログ時代に最適化された法律をそのままデジタル時代に当てはめるのは無理というか怠慢、とは思っている。デジタル&ネットの出現は、産業革命に匹敵する変革だ。産業革命以前のやり方や価値観を改めないといけないのは自明である。
ま、それはともかく、このスピーチを読んでボクは「子孫に閉塞感のない社会を残すという貢献」について考えさせられた。子孫によりよい社会を残す、という言葉はとかく環境問題みたいな文脈で語られることが多いけど、古くなった体制を変え、閉塞感を取り除き、チャレンジしやすい社会にしてあげることもそのひとつである。そのために力をふるえるのなら、「地位を得る」というのもある種の「貢献」なのだな、と気づかせてくれた感じ。
iPhoneとObama
2008年6月 5日(木) 8:13:57
iPhoneのソフトバンクからの発売が決定。
そうか…。と、呆然としていたら、娘が寄ってきて「やっぱりソフトバンクに変えるの?」と訊く。ううむ。ニュースを聞いてすぐ「うちの父親はアップルの犬だから必ずや携帯会社を変更するに違いない」と判断し、家族割がお得だから自分の携帯も変えさせられちゃうかも、と心配するに至る思考経路や良し。そういう論理的思考を身につけるために数学とか習っているのだよ。ってそんなことはどうでもよくて、ソフトバンクか!予想はしたけどそうなのか!どうしよう!って話だよ。さてどうしよう。
docomoはまだiPhone発売の可能性があるらしいが、我がauでの発売はほぼないだろう。むぅぅ。どうすっかなぁ。それにしても、iPhoneのカタカナ表記が「アイフォーン」に統一されているのが気になるな。アイフォンの方がいい。アップルのシンプルさは短い表記の方が似合っている。アイフォーンってちょっと間抜け。「アップルの犬」としては許せない(笑)
ニュース、もうひとつ。民主党候補者選挙でオバマの勝利が確定。
クリントンが勝たなくて良かったなぁと思うのは、オバマが好きだからでもなく、「ブッシュ家〜クリントン家〜ブッシュ家〜クリントン家」という、たったふたつの家に大統領職が専有されてしまうのはいかがなものかと思っていたから。他国とはいえなんかイヤ。まぁ民主党候補になったからといって大統領選で勝てるとは限らないとしても。
オバマの勝利は、アフロ・アメリカンの初勝利、ネット・キャンペーンの勝利、薄く広い献金の勝利など、いろんな意味があって歴史的だと思うけど、今回の選挙戦を子細に眺めていて思うのは「アメリカの大統領って、長くシビアな選挙戦で強烈に鍛えられ、飛躍的に成長するんだな」ということ。この5ヶ月の揉まれ方は尋常ではない。どんなナイーブな精神も、ここまで揉まれれば鋼鉄の精神に生まれ変わることができるだろう。そして、やっとこれから本選だ。アメリカの大統領選挙って「大統領をタフに成長させるシステム」なんだな。
柳家三三 独演会 @国立演芸場
2008年6月 4日(水) 6:54:52
ひっさしぶりに落語を聞きに行った。何年ぶりかな。
若手の実力者と名高いらしい柳家三三(さんざ)。小三治のお弟子さん。彼が33歳になったのを記念して「三三 三十三歳 三夜 三席 三宅坂」という三尽くしの独演会である。昨晩はその第二夜中日で、余計な「二」が入ってしまったが、六月「三」日なのでまぁいいか。
直前まで仕事でバタバタしていて、そのまま会場に飛び込んだ。うまくビジネスモードから転換できるかなぁと不安だったが、国立演芸場の独特のほんわかした雰囲気にさっと転換でき、笑いの世界に突入できた。国立演芸場って初めてだったけど、ここ、なんか「場の力」があるね。
山田洋次監督の講演
2008年6月 3日(火) 7:25:00
山田洋次監督の講演を聴いた。テーマは「演出について」。
「演出とは何か、何を意味する言葉なのか、いまだにわからない」と語りつつ、ご自分の作品の演出についてではなく、小津、黒澤、ヒッチコックなどの「語り口」について解説してくれた。「それぞれの監督がそれぞれの語り口を持っていて、それは、映画を数分観れば『この映画は誰々のだ』と指摘できるような確固としたものである」と話しつつ、「では、ちょっと観てみましょうか」と巨匠たちの映画の冒頭をスクリーンに映し出す。
なんという贅沢!
だって、小津安二郎の「東京物語」の冒頭をスクリーンに映しながら、1カット1カット、リアルタイムで山田洋次が解説してくれたりするのだ。「このカットはこういう意味があります」「小津の演出の特徴はココです」とか。
で、次に黒澤明の「赤ひげ」を映して小津との違いを語ったりする。その次はヒッチコックの「サイコ」。んでもって黒澤の「七人の侍」。贅沢じゃない??
FROGMAN
2008年6月 2日(月) 6:39:40
先週、FROGMANの講演を聴いた(オフィシャルサイト「蛙男商会」。←サイトからは音が出るけど、面白いので見よう)。
映画「秘密結社鷹の爪 THE MOVIE 2 〜私を愛した黒烏龍茶〜」は観たいと思っていたし、「古墳ギャルのコフィー」とかピジョンのネットCMとか見たことあったので面白いのは知っていたが、話を聴いて、正直、舌を巻いた。ここまでクレバーかつ意識的にやっていたとは。ちょっと尊敬のまなざしで見てしまった。
制作者、というかアーチストとしての自分の特徴(売り)を「面白さ」と捉えず、「フラッシュだから早く作れる」と冷静に分析していることがまず素晴らしい。そしてフラッシュとデジタルの良さを最大限に利用して作品を量産していく。ナンセンスであるようでいて冷静な計算が施された作品群。いままでの映像文法を無視して緩くチープに作っていくが、それが逆にとても時代に合っている。
制作時間が少ないだけでなく、直すのも数分(スポンサーがいるとここの部分が意外と大きい)。監督・脚本・キャラデザイン・フラッシュ制作・編集・録音・声の出演まですべて自分でやることで権利関係のゴタゴタもなくスピード重視で世の中に出すことができる。ライツがひとりに集中しているので、二次使用やメディア展開、広告展開などの決断もスピーディ。彼の直感でどんどん仕掛けられる。
