内定者へのメッセージ

2008年8月20日(水) 8:23:35

数日前になるが、我が社の「内定者用冊子」のインタビューを受けた。

一日の過ごし方、とか、会社に入って一番印象深かったこと、とか、これからも残って欲しい我が社のいいところ、とか、自分の中の鉱脈、とか、いろいろ聞かれた後、「では最後に手書きでひと言、内定者にメッセージを」とリクエストされた。与えられたのは名刺大のスペース。ひと言? ひと言ねぇ…。

オサニチを長く書いていたし、今は雑誌「oggi」に「明日を変えるひと言」という連載コラムも持っている。そういう格言的ひと言には強いはずである。でもなぜか何も思い浮かばなかった。うーん、困った…。

お金のお話

2008年8月19日(火) 9:25:43

ここのところ知り合いから立て続けに副収入関係でうらやましがられたので、いい機会なので誤解を解いておきたい。お金のことを書くのってイヤだし、書き方によっては批判を受けるのだけど、あまりに誤解が多いので。

よく訊かれるのは本の印税。
これは何度か説明しているが、定価の10%がボクの収入となる。「明日の広告」は743円だから、誰かが1冊買ってくださったら74.3円がボクに入る計算となるわけだ。本屋の書棚でたまたま巡り会い、たまたま手にとって、意を決してレジに行ってくださる、という確率的に異様に少ないことが起こって、初めて74.3円が入るのだ(この辺の心情は昔こちらに書いた)。

本というのは1万部売れたらヒットである。10万部なら場外ホームラン。100万部は人気作家でも一生に一回あるかないかのミラクルだ。たとえば1万部で計算すると74万3千円がボクに入る計算。「明日の広告」はその数倍は売れているが、10万部にはもうちょっと届いていない。たとえ10万部売れたとしても743万円にしかならない。

お呼ばれ

2008年8月18日(月) 8:05:07

関西勤務時代は友人の家に遊びに行くことも、友人たちを我が家にお招きすることも、ごく日常的にやっていた。

これはふたつ理由があって、ひとつは年齢的なこと。まだ若かったのだ。20代30代というのはホームパーティが実に楽しい時代でもある。毎週のように行き来していた。
もうひとつは距離。関西って住む場所がわりと固まっていて、友人宅までの距離がそれほど遠くないことが多かった。特にボクが住んでいた夙川・苦楽園・芦屋近辺は、タクシーで15分以内にたくさん友人が住んでいた。だから気軽にみんな行き来していた。

東京はそうはいかない。
住んでいる場所がものすごくバラけている。例えばボクの家からタクシーで15分以内に住んでいる友人などほとんどいない。郊外のベッドタウンの友人宅までだと片道1時間もざら。距離の問題はわりと大きいなぁ。ホームパーティ終わって夜中に家族で1時間以上かけて帰るのはなかなかハードルが高いことなのだ(子連れだと特に)。

劇団四季「CATS」

2008年8月17日(日) 8:52:56

いったい何年ぶりだろう。劇団四季の「CATS」を家族で観てきた。
たしか、ニューヨークで1回、日本で劇団四季のを1回観ているお馴染みの舞台。劇団四季のは1980年代後半だったか。グリザベラ役を久野綾希子がやっていた記憶がある。そのときのラム・タム・タガー役が山口祐一郎だった気がするが、違ってるかもしれない。

つまりボクにとっては3回目の観劇なのだが、ムスメに「CATS」を観せておくのもミュージカル好きの親の義務だろうと思い(そうか?)、チケットをとった。前半終わってムスメは「ストーリーがよくわからない…」となにやら悲しげ。ボクもほとんど20年ぶりくらいに観るので場面場面を見事に忘れていた。何の予備知識もなく観ると確かに少しわかりにくいストーリーだ。

でも、休憩を挟んで後半はなかなか盛り上がり、最後はムスメもとても楽しんでいた。
久しぶりに観たキャッツだが、セットはさすがだし、ダンスもなかなか見事(ミストフェリーズ役の岩崎晋也がうまかった)。でもこんなにわかりにくいストーリーだったかなぁ。なんかグリザベラが天に昇っていくのも、昔はもっと納得出来た記憶があるのだが、今回は妙な唐突感あり。演出も(仕方ないとはいえ)やはりちょっと古く感じる。〆のネコ賛歌も蛇足っぽい。ミュージカルを代表する名作であることにかわりはないが、ここ数年ブロードウェイに通っている目で見ると全体に物足りない印象。

大人の社会見学

2008年8月16日(土) 18:04:24

以前、有名編集長とかIT系社長とかと飲んだことをちょっとだけ書いたが、そのとき同席したある社長の会社がユニークで面白いと盛り上がり、今度みんなで見学に行こう!ということになった。昨日はその当日。昼間2時間ほど時間をこじ開けて行ってきた。集まった見学者はボクを含めて4人。有名編集長2人とIT系有名社長1人が一緒であった。

行ったのはチラシを作る会社なのだが、その工程が見事に可視化されており、企画から納品までのすべての作業があるひとつのビルで行われ、上階から下階に向けて流れている。そのリアルな構造自体がとても面白いのだが、最初にあったその会社の社長からのプレゼンテーションがまた圧巻だった。
チラシ作りの1から10までがすべて整然と理解でき、その大変さとIT化による改革、そして将来像まで、ものの30分で見事にアタマに入った。面白かったなぁ。いままで全く知らなかった世界にどんどん詳しくなっていく過程って異様に楽しい。知らない異国に旅行したときに感じるような「新しい世界を知っていく快感」に近い。脳内で何か気持ちよい物質が分泌される感じ。

その30分の間、ボクの隣に座った編集長(まだ30代)がまた見事だったな。
まぁ特にメモ魔な人だったのかもしれないが、とにかくガシガシとメモをとっていく。この熱心さに「さすがに大ヒット雑誌の仕掛け人だ」と感嘆させられた。そこらのサラリーマンでは太刀打ちできないどん欲さ。こうやって自分を常にエクスパンドさせている人と普通に生きている人の差はどんどん広がるばかり。その「差が広がる瞬間」に同席させてもらった感じ。うーむ。ボクも負けずにエクスパンドさせないと!

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。