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会津若松で仮設住宅アートをやってきた

2011年12月19日(月) 15:29:26

おとといは仮設住宅アートの活動で福島県会津若松市に行ってきた。

このプロジェクトの正式名称は「くらしのある家プロジェクト」
無機質に並んだ仮設住宅の壁にカラフルな絵を描いて、少しでも生活に潤いを持っていただこうというプロジェクトである(ポスター)。

人生に仮の人生なんかない。仮設住宅だからって日々の暮らしが「仮」なわけではなく、子供にとっても高齢者にとってもとても大切なもの。住環境は少しでも整えた方がいいし、そこにアートが助けになる部分はたくさんある。

生活してきた地から離れ、コミュニティも壊れてしまった仮設住宅の住民たちはどうしても引きこもりがちになる。表札もない場合が多いからそれぞれを「4棟の2さん」とか呼び合ったりしている。でも棟ごとに絵があると、「あの花の棟」とか「ハートの棟」とか呼び合い、他の棟を見るために道を歩いたり子供が集まったりし出す。なによりも無機質な街に色がつく。そんな少しのことでも生活は潤ったりする。それを地道にやっていこうというプロジェクト。

第一回目(宮城県名取市)、第二回目(石巻市)は黒田征太郎さんがアーチストとして参加してくれたが、前回と今回はこれまた有名なアーチスト、山根Yuriko茂樹さんが賛同して参加してくださった。山根さんの絵は優しいのにとてもパワフル。住民も積極的に参加できる素晴らしいもの。

道沿いの仮設住宅の壁に絵を描いていく。
仮設団地の子供たちが集まってきて、みんなでわいわい遊びながら「生命の樹」を描いていく。子供だから描いてはいけない場所にも描いちゃうんだけど、そこは大人が少しずつ修正しながら、みんなで楽しく描き上げていく。氷点下の厳寒なのに半袖の子もいたw

ひとりご老人の男性でものすごく熱心に参加してくださる方がいらした。
自分の住んでいる仮設を少しでも明るく、と、喜んで朝から晩までずぅっと描き続けてくれた。そのタッチも実にすばらしいもの。うれしかったなぁ。

ここ会津若松の扇町一号公園の仮設住宅には、原発のある大熊町からの避難者たちが住んでいる。
海沿いの街から、会津磐梯山が見える内陸の地へ。カルチャーも生活も違う地での越冬はいろいろ大変だろうと思う。海沿いに比べて大雪地帯でもあるし、家に帰れないショックから引きこもる方もいらっしゃると聞く。アートが少しでも前を向く力になってくれれば、と思う。

ちなみに、これは「助けあいジャパン」とも「MOJO 〜モニタリングや除染のことを大臣や省庁や専門家たちにいろいろ聞いてくるページ」とも違うプロジェクト。

これもじわじわ長く続けたいと思ってます。出来る範囲で。長距離走で。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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