モスクワ6日目(最終日) 〜モリの森の別荘へ

2011年11月29日(火) 7:56:27

6日目の今日はモスクワ滞在最終日。
ストックホルムから10日間の旅(11/10〜20 ※日本着21)の最終日でもあったが、帰りのヒコーキが夜21時発、ということで、丸一日使える日となった。

モリ(岩田守弘くん)と相談した結果、彼の別荘へ行ってゆっくり過ごす日にすることにした。

モリの別荘(ロシアではダーチャと呼ぶ)に行くのは二回目、8年ぶり。
以前の不定期日記(「たのしやロシア」)でも書いたが、モスクワっ子は別荘を持つ人が多く、週末は郊外で過ごす。まぁ土地はふんだんにあるからね。

岩田くんと彼の友人と3人で朝9時にホテルを出て、まずはスーパーで買い物。

びっくりするくらいでかいスーパー。大きさを例えるなら、例えば東京駅の新幹線の長いホームを5つ横に並べたくらいな感じ(わかるかな)。とにかくでかい。そして食材から日用品までなんでもかんでも売っている。なんというか「物が溢れているロシア」って新鮮。

もうね、なんでもある。
どでかいカートを押して食事の材料を買っていく。岩田くんが肉とか野菜とかタレとか・・・「ねぇ、それ、誰がどこで調理するの?」「え? バーベキュー用ですよ?」「バーベキュー?」「ええ、庭で」

ということで、この厳寒のロシアにおいて、別荘の庭でバーベキューするつもりであることが判明(笑)

多少異議を唱えてみたけど、「大丈夫ですよ!」と明るく笑われ諦めた。ロシア郊外の原野近くの別荘の庭で、凍てつきながらバーベキューするのも確かにオツかもしれないしなw

買い物終わって(お土産もだいたいここで仕入れた)、モリの車で別荘へ。

ロシアは、街が丸ごとセントラルヒーティングしていたりする(!)
だからどのビルに入っても、玄関から廊下からすべて暖かいのだけど、モリの別荘もすでに暖まっていたのにはびっくりした。「暖めないと凍るので」ということはわかるけど、3ヶ月ぶりに来るというのに、常に暖房がついていたのがすごい(街ごとセントラルヒーティングだからつけてもつけなくてもお金がかかるのかもしれない)。

ボリショイを愛している彼の別荘は、写真のように、入り口にボリショイ劇場風の柱がある。そして二階にはバレエの稽古場もある。庭にサウナもあるし東屋もある。これを建てた頃、彼はどちらかというとお金に困っていたはず(ボリショイの第一ソリストとはいえ給料がすごく高いわけではなかった →プーチン以降改善されてわりともらっている)。つまりはロシアではもろもろ「安かった」のだと思う。土地も資材もふんだんにあるもんね。いまでは物価高騰で高いらしいが、きっといいときに建てたのだろう。

バーベキューの前に、近くを散歩した。
森あり原野あり湖あり、の好立地。しかもモスクワまで1時間半くらいと近い。

湖はすっかり凍っていて、男たちがたくさん釣りをしていた(ワカサギ釣りのように氷に穴を空けて釣っていた)。おっかなびっくり氷の上に乗り、すべるように散歩。楽しい♪

その後、森へ。
8年前はモリの家族みんなと森の中を彷徨ったが、そのとき知ったのは「森って本当に迷うんだ!」ということ。そのときは、普通の車道からキノコを採りに森に入り、道から30mくらいしか入っていないはずなのに、いざ戻ろうと思うと道に辿り着かない。青くなった。ちゃんと気をつけて歩いてきたのに、帰り道がわからなくなるのだ。

その体験を話しても、「ほんとかなぁ。単に不注意だっただけでしょ」と、同行したモリの友人が疑う。でもそれが本当だということはその数十分後に証明された。

まぁモリがちゃんと太陽の方向を確認してくれていたので大きくは迷わなかったが、来た方角に帰ろうとしたのに、大きく逸れ、全然違うところに出た(まぁ途中でボクが野ウサギを追ったのも原因ではあるがw)。これには友人もびっくり。「えー、ちゃんと意識して歩いてきたのになぁ…」

でしょでしょ? いやー森は怖い。
ヨーロッパの童話で森で迷う話がたくさんあるのがとてもよくわかる・・・

「怖かったねぇ」とか言い合いながら別荘に帰ってきて、いよいよ厳寒バーベキュー。

最初は庭で炭を熾していたが、あまりの寒さにバーベキュー台ごと東屋(四畳半くらいな広さ)の中に移動。
でも、煙が大量に出るために東屋の窓を全開にしたので、結局厳寒には変わらず。寒い寒いと言いながら、赤ワインを飲みながら、肉を焼くボクたちw

でも、焼き上がった肉はとても美味しかった。
モリが焼いてくれた肉。貴重かつ稀少だ。ありがとう。そしておいしい。

少しだけその場で食べた後、肉の残りと野菜をもって屋内へ。別荘のリビングで続きを。
窓からロシア原野が見える。ふと思いついて、iPhoneでYouTubeを開き(ロシアの原野で普通につながるところがなんか隔世の感あり)、映画「ドクトルジバゴ」のラーラのテーマを流してみた。

リアルなロシアの原野を眺めながら聴く、大好きなラーラのテーマ。やるせないバラライカの調べ・・・

なんか夢の中にいるようだった。
バラライカを肩に担いで歩き去っていくラーラの娘の後ろ姿。あのラーラの子供はいまこの広いロシアのどこで何をしているのだろう。

「サウナしましょう!」
モリの元気な言葉に妄想を中断され、後片付けをしてサウナへ。
とはいえ、洋服を着たまま(笑)。寒いからサウナに入って瞬間的に温まって、それから車で帰ろう、ということである。

モリ、フルコースで楽しませてくれて、本当にありがとう!
引退までにあの新しくなったボリショイ劇場で踊るなら、必ず(いや、なるべく、になってしまうかもだけど)来るからね。

モリにモスクワ市内まで送ってもらい、固くハグして別れ、空港へ。

ストックホルム、モスクワと続いた旅行もこれでオシマイ。
いろいろ思ったことや思い出はまた折を見て書いていきます。とりあえずこの旅でやったことを備忘録的に書き残すシリーズはこれで終了。

ちなみに、帰りのアエロフロートのエコノミーも特に問題なく快適だった。
出国審査で「サヨナラ〜」と言われるし、キャビンアテンダントは終始笑顔でいいサービスだったし、本当にロシアって変わったんだなぁ。たった8年でねぇ。びっくりだよ。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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