沖を通る貨物船ながめ テネシーワルツ歌おう

2011年10月16日(日) 19:12:55

柳ジョージが亡くなった。

ボクのサイトに「座右のCD」というコーナーがあって、そろそろ更新再開したいと思っているのだけど、そこに柳ジョージ&レイニーウッド「YOKOHAMA」を載せている。

これは本当に名作だ。
世に名作かどうかは知らないけど、ボクには名作。ある時期(高校生)のボクがリアルに蘇ってくる名作。

ボクの短い人生を彩る音楽はいろいろあるし、それを「座右のCD」で載せていっているわけだけど、その中でもとても大切な一枚だ。1曲目の「プリズナー」から「コペンハーゲン・パーク」「パブ」「港亭」「ヘイ・ダーリン」「本牧綺談」「フェンスの向こうのアメリカ」……名曲揃い。

そんな一枚を世に出してくれただけでも、感謝感謝感謝。
世にゴマンとあるアルバムの中でそれに出会えただけでも、ラッキーラッキーラッキー。
ありがとう、柳ジョージ。

ちなみに彼の曲の中では、「青い瞳のステラ〜1962年夏」も大好き。酔うとよく小声で歌っているw この曲が入った二枚組LP「Woman and I...OLD FASHIONED LOVE SONGS」の中の「テネシー・ワルツ」も好きで何度も聴いた。

「テネシー・ワルツ」はいろんな人がカバーしているが、柳ジョージのテネシー・ワルツはまた格別だ。声もいいが、「青い瞳のステラ〜1962年夏」の歌詞の中でこう言及されているのとリンクして情景が浮かぶ。

 沖を通る貨物船ながめ
 テネシーワルツ歌おう
 上手いもんさ あんたに教わった
 ちょっとイカしたステップ

 ほめてくれよ しゃがれた声で
 芝生の下で 眠っていずに
 ほめてくれよ Blue Eyes 細めて
 芝生の下で 眠っていずに

LPの中での「テネシー・ワルツ」はやたら陽気なのだけど、その陽気さの裏にこの曲の文脈が潜んでいる。そこがやけに印象深くて好きなのだ。

そういえば、この「青い瞳のステラ〜1962年夏」発売当時(1980年)に深夜放送を聴いていて、この曲が流れたあとにパーソナリティの甲斐よしひろが、「わかるけどさー、肩に力が入りすぎだよね」とコメントしたのをやけにリアルに覚えている。

それを聴いて憤慨したのか納得したのかよく覚えていないが、そのときの語り口調から自分の目の前の部屋の景色、初夏の夜の匂いまで含めて、その一瞬だけ実に鮮明に覚えている。

そういうことってあるよね?

そんな鮮明な一瞬の積み重なりが人生なんだな、って、この頃よく思う。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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