NY観劇旅行4日目
2007年5月28日(月) 9:00:00
今日は日曜。ゴスペルを聞きに教会へ行く予定だったが、いろいろあって急遽中止に。その分ゆっくり寝られ、朝10時までグッスリ。8時間は寝た。快調。
12時にユニオン・スクエアのマンション下で菅谷さんと待ち合わせ。
おとといの夜一緒に食事した方で、今日マチネで「AvenueQ」を観ると言ったら「私も行きたい」ということになり、ついでに昼ご飯もご一緒することにしたのだった。NYに住んでいるとこういう機会でもないとミュージカルも行かないとか。それはそうかもなぁ。
森崎夫妻も含めて4人で、菅谷さんお勧めの「COOKSHOP」というレストランへ。
チェルシーの10Ave.と20th St.の角にあるこの店はとても居心地良くモダン。そしてまた料理がうまい。うまいうまい。日曜の12時でブランチメニューだったようだが、ブランチでこれなら昼や夜はいったい?と思わせる充実ぶり。オーガニックを意識した店らしく野菜が実にうまいし、肉も飼料を使わず草を食べさせたものを使っているらしい。ヘルシーでモダンでスマート。チェルシーっぽいなぁ。
パン類を始め、チキンのサラダもハンバーガーもとてもうまし。みんなで「うまいうまい」と盛り上がりながら食べる。ワインもリーズナブルに揃っているようだし、次回は夜に来たい。夜は黒板にオススメが書かれて、旬の野菜とかをチョイスして食べられるみたい。
食後、シアター・ディストリクトへ向かって「AvenueQ」観劇。2回目。
昨日の「スパマロット」での失敗が身にしみているのでわりと怖かったのだけど、これは全くパワーが落ちていなかった。「アベニューQ」最高! 席が前から5列目くらいと、前回観たときより良かったせいか、前回より感動したくらい。オリジナル・キャストは1人残っていたが、他の役者もかなり良く、マペットも自然な動きで完璧。歌もいいし超ご機嫌だ。2回目だしCDも聴きこんで行ったので一緒に歌えた。筋も英語もわりとわかりやすいのでとっても楽しめた。初見の森崎さんも菅谷さんも「面白かったぁ〜!」と。
こうなると、昨日の「スパマロット」は「役者が悪かったんだ」ということに尽きるかも。オリジナル・キャストを凌駕するような役者が出ていれば、また印象が違ったのだろう。それにしても、かえすがえす、心の底から、未練たらしく、ザンネンダ!!
完璧に満足して皆と別れ、ひとりロックフェラーセンターへ。
冬はスケートリンクになる例のカフェで、仕事でNYに駐在している中高時代の同期・山中くんと27年ぶりに再会。おお〜と握手してしゃべり始めた1分後にはまるで違和感がなくなった。同期というのは有り難いものだ。
アイツはいまどうしてる、コイツはどこで何してる、みたいな同期の噂話をしたあと、お互いの子供の話など。こんな話で盛り上がるなんて中高時代には想像もつかなかったな。「いや実際さ、アメリカの中学とかってレベル低くて、日本人が転入すると、日本で普通レベルの子でも、勉強も体育も音楽とかもほぼトップの『スーパーマン』になれるんだよ」だって。アメリカの場合、上5%くらいは宙返りしてもかなわないようなエリートで、それ以外はいきなりグググッとレベルが下がるらしい。へー。
パラソルもない直射日光のテラス席で汗をダーダーかきながら1時間半ほど話して別れる。毎日暑いなぁ。ピニャ・コラーダが身体に染み入る。
そのまままたしても劇場街に戻り、今度は19時からソワレで「Spring Awakening」観劇。
直訳すれば「春の目覚め」。1891年発表のドイツの古い戯曲で、検索すると例えばココとかに戯曲が載っているので、これから観られる方は筋を読んでから行かれるといいと思う。若者の性の目覚めと悲劇を描いたものだが、その過激な内容に発表当時は発禁扱いだったという。その古典をロック・ミュージカルに仕立てた新作で、6月10日に発表されるトニー賞に作品賞を始め最多11部門でノミネートされている話題作。オフ・ブロードウェイから早々にオン・ブロードウェイに上がってきた作品でもある。
オープニングから引き込まれる。
シンプルな舞台装置を演出と照明の力でものすごく魅力的に見せている。役者は最初から舞台袖の座席に座っており、出と入りが自然で場面展開がスムーズ。歌になるといきなり胸元からマイクを出してライブ形式になる演出も面白い。照明も卓越していて美しかった。前評判では過激な性描写が話題だったが、それはそれほどのものでもなく(いや、ブロードウェイでここまでやるのはやっぱり過激か)、若者たちの悩みがストレートに伝わってくる。まぁ戯曲自体が古いので性が乱れた現代とは合わない部分はあるのだが、とても魅力的な舞台で11部門ノミネーションもむべなるかな。この斬新さが評価されれば作品賞もとっちゃうかも。
ただ、個人的にはラストのまとめかたが弱いと思った。ホントにこの終わり方でいいの? 作る側も悩んだとは思うけど、アップビートで哀しみを歌っても良かった気がする。主役女性の最期もカタルシスなし。惜しい。
観劇後、森崎夫妻とチェルシー・マーケットの裏手にある「DEL POSTO」へ地下鉄で。
22時の予約。なんとかピッタリ間に合った。有名シェフ、マリオ・バターリとそのお母さんのリディア・バスティアニッチがチームでやっている新しい店で、2007年版のNYミシュランで二つ星を獲得したばかりの旬のリストランテ。大箱だ。
クラシックとモダンが調和したインテリアがまず素晴らしい。高い吹き抜けの天井と中二階のテラス席を優雅に組み合わせていて上品。サービスも料理もなかなか洗練されている。
奮発して120ドルのデギュスタシオンと、追加65ドルでその7皿にそれぞれグラスワインを合わせてくれるコースを選択。アーティチョークのスープ仕立て、モレル茸のロースト(ソービニヨン・ブランが完璧に合う)、春野菜のミネストラ、完璧にアルデンテなトンナレッリ(パスタ。胡椒が効いたそれにピノ・ノワールが異様にマッチング)、仔羊のロースト、レモン・ソルベ、〆のデザートであるコーヒーケーキまで隙なく構成。ワインのマリアージュはほぼ完璧。
全体に濃厚めだけど、焦点はきちんと来ていておいしい。うまうま。メインの仔羊がちょっと弱めだったけど全体に満足行くコース。これで80ドルくらいなら感動ものだけど、NYにしてはちょっと高いかな。ただ「旬の店を食べる」という意味では価値がある店。バターリってこういう上品&洗練路線じゃなかった気がするんだけど、とても完成度が高かった。
いや〜おいしかったね〜と語り合いながら帰途につく。
「COOKSHOP」「Avenue Q」「27年ぶりの同期」「Spring Awakening」「DEL POSTO」と充実した一日。贅沢だ。バチ当たり。どっかで少しアンラッキーなことをしてバランスとらなくちゃ(笑)。
帰り際、チェルシーマーケット斜向かいの「HIRO」というクラブのイベントに数百人の男子が並んでいるのを目撃。壮観。というか25時なのに何?と、列の中に日本人を見つけて聞いてみたら「毎週日曜深夜はこの店でゲイのイベントがあるのー」とのこと。あー、あなたもゲイなのね。しかしすごい行列だ。
チェルシーから歩いてユニオン・スクエアまで。
「アベニューQ」のCDを何回も聴いてから就寝。今日も楽しい一日だった。
寝る直前にネットでNewsを見てみたら、ちょっと日本を離れている間に、松岡農相が自殺したり、ZARDの坂井泉水が亡くなったりしていた。ビックリ。
