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梅市

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大阪府大阪市中央区東心斎橋1-6-3ハイツ千年町2F
06-6243-9126
17〜22
日祝休
15000円〜


割烹。
ご主人である奥田高光氏が作る、浪花の「生成り料理」(と、呼ぶのだそうだ。見た目よりも味を重視し、足し引きしないで素材の味を引き出していく、大阪本来の料理のことらしい)。

個性の強い店で、相性が合わない人もいるかもしれない。
でも、初回に合わなくても諦めずに行ってみて欲しい。必ずや凄みのある味に出会えるだろう。というか、ある程度「客に経験を要求する料理」なのかもしれない。若いうちはわかりにくい味なのかも。


ボクはこの店で、関西の薄味の「迫力」を初めて知った(1997年のことだけど)。

東京育ちのボクは濃い味に慣れていて、転勤で関西に来てからもしばらくは「薄味っておいしいけど、やっぱりちょっと物足りないなぁ」と思っていた。いや、それなりにちゃんとおいしさはわかっていたとは思うのだが(たぶん)、若さもあって(当時20代〜30代中盤)、もっと濃かったり、もっと脂っぽかったりする方に惹かれていた部分があったのだと思う。まぁもともと割烹とかって若いうちに行っても面白くないことが多いし。

で、関西に住んで10年くらい経ったある日、この店を知って、その強烈に焦点が来ている超薄味を体験し、カラリと開眼したですね。その時ボクは36歳。年齢的にもそういう時期だったのかもしれない。

関西というより「浪花の薄味」と呼びたい、人に胸襟を開かせるような薄味。
ふくらみがあってほんわかしているのだけど、ピントのきかたが尋常ではない。迫力を感じる。そんな薄味を初めて経験したのでした。

って少し大仰かな(笑)
実際、数回伺った中では「?」な日もあった。
でもピントがきている日のご主人の冴えは尋常ではない感じ。

料理は繊細さと力強さを合わせ持つ。
見た目の豪華さは京割烹などには負けるだろうが、そこが「生成り料理」と言われる所以だろう。見た目より実質で勝負している。
ひと皿ごとにひと手間かけてあり、発見とインパクトがある。
お椀は最高。このピントのきかたは素晴らしい(多少ムラがあることもある)。しんじょとか焼きとか揚げとか煮物とかも隙がない。仕入れもとても良いようで、ある時ここで焼き蟹をいただいたのだが、後にも先にもほとんどベストな蟹料理であった。

器が見事なのもこの店の魅力のひとつ。
褒めると奥からどんどんいいのを出してきて使ってくれる(お猪口がさりげなく13代柿右衛門だったりする)。どちらかというと土物が多い。現代作家物もいろいろ持っているようだ。

お酒は当初品揃えがいまひとつだったが、だんだん種類も増えてきたのが喜ばしい。


ご主人は受け答えに困るような冗談をときどき言うし、相当個性が強い方なのだが、実はとてもシャイで優しいのだとすぐわかる。相性あわないとちょっとつらい人もいるかもしれないが、腕が良い職人はみな多少ヘンコな部分があるものだ。凡庸な料理を出す無個性な料理人の数百倍いい。

苦言を言うならたまにタバコを吸うこと。料理人のタバコにはボクは厳しい方だが、現実にここまで焦点が来たお椀とか食べてしまうと許せてしまうなぁ。ただお刺身とかを素手で扱う人がタバコを吸うのは実際勘弁してほしい部分がある。


女将さんも味がある。清潔で広い調理場と檜のカウンター(蛍光灯の照明は変えて欲しいが)。座敷もいくつかある。

値段はおまかせにしているとそれなりにしてしまうので、電話で先に予算を言った方がいいかもしれない。

堺筋に程近い南警察署の横向い。


97年10月初訪問。再訪数回。
最後に行ったのは99年3月なので今では多少上記より変化しているかもしれない。

※この店について朝日新聞に書いた記事はこちら


梅市
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2007年01月03日(水) 9:45:10・リンク用URL

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