ポジティブ・シンキング!

2005年11月23日(水) 6:51:43

昨日もとってもよく働いた。いやぁ働いたなぁと感慨深く思っていた夜10時、打ち合わせしていて今後のスケジュールを確認しあっていたら、今年はクリスマスも年末年始もないことがほぼ確定していることに気づく。マジかよ! つうか、12月はほとんど休みがなさそう。うはは。面白くなってきたぞと無理矢理ポジティブ・シンキング。

でも、複数の大御所有名仕事人たちとがっぷり仕事できるので、これはこれでとても恵まれている。それに、受験期といっしょで時間がないときほど他のことも充実するもの。延び延びになっているサイトリニューアルも原稿も本も意外と捗るのではないかと予想中。いや、予想というより単なる夢想的ポジティブ・シンキング。

今日は祝日だが、当然のように朝早くから休日出勤。今年はこれ以降の休日は諦めた。というか、村上龍の「無趣味のススメ」に忠実になれば、休日という考え方自体NGである。人生に休暇はあっても休日などない。ということにしとこうと今度は自虐的ポジティブ・シンキング。

ギエム「最後のボレロ」

2005年11月22日(火) 8:02:06

うぎゃぎゃと焦るくらい仕事がまた切羽詰まってきた。でもそういう時こそ、うひょひょとしなやかにこなしたいもの。とかなんとか言い訳して夜早めに無理矢理仕事を切り上げ、東京文化会館へ。今晩ははずせない。何と言ってもギエム様である。公演タイトルは「シルヴィ・ギエム 最後のボレロ」。仰々しいがそういうことらしい。

ボクが観たのはBプロで、まず東京バレエ団でバランシン振付の「テーマとヴァリエーション」。次にシルヴィ・ギエムとマッシモ・ムッルの「Push」(ラッセル・マリファント振付)。そして東京バレエ団でモーリス・ベジャール振付の「春の祭典」。最後にギエムでベジャール振付の「ボレロ」。
バランシンのを除けば(除くのかよ)どれもなかなか。ベジャールってやっぱりいいなぁとか思ったし、ギエムの「Push」も瞠目のパフォーマンス。「春の祭典」も意外と良かった。井脇幸江の名前を覚えたし、大嶋正樹もなかなかよい。

でもでも! なによりラストの「ボレロ」が凄すぎた!
ストーリーも何もないただの踊りで泣いたのは初めてかも。涙がじわりゾロリ。ラヴェルの曲のパワーを越え、違う世界へ連れてってくれた。表現力というより伝達力。心に直接届く踊り。シャーマン降臨。参ったな。

「ALWAYS 三丁目の夕日」と「夕凪の街 桜の国」

2005年11月21日(月) 7:55:52

「ALWAYS 三丁目の夕日」は素直に泣けました。ベタだけど。昭和30年代以前の生まれなら確実にあの時代の空気に触れられて泣くね。とはいえ平成生まれの娘も泣いてたけど。集団就職も住み込みも当然知らないので、夜いっしょにお風呂に入りながら(まだいっしょに入ってくれている)ちょっと説明した。昔の貧乏さや舗装されてない土の道や力道山や都電や氷屋なんかについてもゆっくり説明してやらないと。

それにしても昭和33年を再現したVFXにびっくらこいた。CGの出来自体はバレバレのところもあり(上野駅の雑踏で人間の多くをCGにしてたのとか大通りの情景とか)、CG臭さをどうしても感じてしまうのだけど、ここを責めるのは酷と言うもの。素晴らしい仕事と褒めるべきだろう。
ド頭にトリッキーなカメラワークをいくつか持ってきたのも演出的には成功しているかなと思う。あの頃へトリップする入口として効果的だった。美術陣の苦労も忍ばれる。父性や母性を演じきった役者陣も良い感じ。
それと、モチーフ(もしくは主題)としての「建設途中の東京タワー」が秀逸。これだけでご飯が三杯食べられる。バクバクバク。発展途上の日本と大きな夢と貧しさと豊かさとあの頃の空の広さをすべて「建設途中の東京タワー」で表現しきる上手さ。うーむ。

ただ、ボク的にはもう少し「イマ」と結んで欲しかった気はする。ノスタルジーに寄りすぎかな。もちろん監督も「イマ」を意識していたとは思うけど、たとえばスタッフロールあたりが東京の街がどんどん高層化する遠景の早回しで作られていたら、またこの映画は違った意味を持ったのではないかとかちょっと思った。

うまいものと可愛いもの

2005年11月20日(日) 9:30:30

休日出勤後、夕方からあるお宅で打ち合わせ兼ホームパーティ。
ホスト役のOさんの焼く焼き鳥があまりにうまくて唸る。家庭の味ではない。もうプロの領域に踏み込んでいる。というか、もっとまずい焼き鳥を出すプロはいっぱいいる。彼が作るイタリアンも秀逸なので、イタリアンと焼き鳥をバランスよく組み合わせておまかせで出す店でもやってくれたら、と、ひそかに星に願う。ワインの品揃えもよくしてね。

Iさんちの双子ちゃんも初お目見え。Iさんソックリ。そっと抱かせてもらう。まだ4ヶ月半。なんて懐かしい感触。あぁあの頃はただただ無事に育てば何もいらないと思っていたな。初心忘るべからず。授かり物に要望を多くするなんざ神をも恐れぬ行動だ。ただただ、元気で。丈夫で。

ワインを飲みつつ4人で仕事の打ち合わせをする予定だったが、結局(いや、予想通り)ぐだぐだ笑いあって終了。うまいものと可愛いものが揃った場で打ち合わせなど出来るはずもなく。つか、ちょっと飲み過ぎた。来週仕切り直しですね。

終電ラッシュ

2005年11月19日(土) 7:12:40

久しぶりに終電に乗ったが、いま東京の終電ってすごいことになっているのね。朝のラッシュよりもすごい。身動きできない。駅員さんが押し込まないとドアが閉まらない。おまけにみんな酒臭い。タバコ臭い。肴臭い。人に寄っかからないと立てない酔っぱらいもいる。何やら叫んでいる泥酔者もいる。iPod大音量の若者もいる。なぜか中学生もいる。ここぞとばかり超密着してるH系カップルもいる。きっと痴漢もいるスリもいる殺人者もいる。修羅場じゃ地獄じゃ都会の縮図じゃ。

みんなひたすら超満員電車に耐えている。全員知らない人。無表情。都会の中の不特定多数。
でも、自分でサイトやったり他人のブログ読んだりしてると「あぁこの電車の中の2割くらいはブログとか書いているんだなぁ。無表情の裏側でいろんなこと想いながら生きてるんだなぁ」とか当然のことを感慨深く思い、ちょっと愛おしくなったり。表情のない他人だった集団がいきなり表情を持って感じられる。目の前にいる赤ら顔のにいちゃんがブログとかで「今日の終電ラッシュは死ぬかと思った」とか書くかもしれない。それはたまたまボクが読んでいるブログかもしれない。意味のなかった点と点がそうやってつながっている実感。ネット特有の現象がちょっと前からリアルでも深く感じられるようになった。その実感はまだ自分の中でちゃんと言葉にできていないものなのだが、中途半端に友達に話したらなんだか誤解された。いや、そういう意味ではなくて、んー……、説明が難しい。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。