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日本人として心から誇らしかった (モスクワ3日目)

2012年7月18日(水) 14:33:45

どうやら岩田守弘くん(以下モリ)のボリショイバレエ退団記念ガラ、NHKやフジのニュースで流れ、ヤフートピックスにも載ったみたいですね。

メディアの方々がこの偉業をちゃんと認めて伝えてくれてうれしいです。
地元ロシアのテレビ局もたくさん来ていて、劇場はちょっと騒然とした雰囲気でした。

ちなみにボクも「東京からわざわざ観に来た人」として産経新聞からインタビューを受けたです。載ったので引用してみる。

【モスクワ=佐々木正明】世界最高峰のバレエ団のひとつ、ロシアのボリショイ・バレエに入団を果たした唯一の日本人、岩田守弘さん(41)が今夏で第一線から退くことになり、17日、モスクワのボリショイ劇場で最終公演が行われた。
 演目は2005年に自らプロデュースしたバレエ「魂」。岩田さんは、太鼓や琴などの和楽器の調べに最後まで同団の第一ソリストらしい力強く華麗な舞を披露し、最後はロシア語で「みなさんに感謝します」とメッセージ。日露の文化交流の発展に尽くした立役者に、満員の観客から惜しみない拍手が送られた。
 公演後、記者会見に応じた岩田さんは「ボリショイで教わったクラシック・バレエのすばらしさを表現していきたい」と述べ、今後は、バレエの振付家として後進の育成に当たっていくことを明かした。
 最終公演には日本からも観客が訪れ、岩田さんと10年以上の交流がある東京在住の佐藤尚之さん(51)は「天下のボリショイで岩田さんがどれだけ愛されていたかが今日の公演でわかった。寂しさはあるがよくここまでやったと思う。彼のことを誇りに思います」と話した。
※佐藤注:彼は引退して振付師になるわけではなく、これからもどこかの劇団で踊るとは思う。また、演目は「魂」だけではなく、他に短いのを12演目やった。


ということで、モリのボリショイ・バレエ退団記念ガラ当日@モスクワ

もうおわかりだと思うけど、「大成功」だったですね。

モリを愛する観客たちが1000人弱集まり、みんなで拍手喝采。
同じ空間にいられて良かった。心から誇らしかったし、愛おしかった。目と心に焼き付けた。

出演したダンサーの中でもひときわ小さい彼。ソリストの中でもひとりだけ東洋顔な彼。西洋の演目が似合うわけでは決してない。でも、磨き上げられた技術と努力とその誠実な性格で、ここまでみんなに認められ、ここまでみんなに愛された。

もちろんモスクワ国際バレエコンクールでロシア人以外ではじめて金賞を獲ったりとか、経歴もすごいんだけど、でも、それだけではライバル・ダンサーたちは異邦人を認めない。いの一番に蹴落とそうとする。

そんな環境の中、「モリが辞めるなら特別な催しをしなくちゃ!」とボリショイ幹部に言わしめ、実際に個人名での公演を設定し、その公演はすべてモリが構成し、"日本人の誇り"を持って踊ってきた彼にしか作れないであろうジャパネスクな演目「魂」「富士への登攀」などをこの本場でボリショイのスター達を振り付けて上演し・・・というのは、やはりちょっとした事件なのだろうと思う。

そういうこともあって、ボクも今日は勝負パンツで臨んだですねw

まぁ、オッサンが勝負パンツで臨んでもキモイだけなんだけど、でも、開演ギリギリまでリハーサルと打ち合わせに飛び回り、ちょっとした空き時間もずっと取材やら密着撮影やらを受けていた彼をボクは相当心配していたわけ。

寝てないと言うし、食べる時間もないと言うし。ちゃんと有終の美のダンスを踊れるのか、心配で心配で。

だから、ホテルに一度帰って赤い勝負パンツ履き、「よっしゃ!」と勝手に気合いを入れてw、劇場行って客席に座ってひたすら舞台に向かって念を送り続けたです。

おかげで終演後はフラフラ。疲れ切ってしまったw
終演後のパーティ会場でも(劇場一階をパーティースペースにして、関係者やダンサーたちが集った)ヘロヘロになって座ってた。

ひと晩経った今も疲れが残ってるくらい、客席でリキ入れてたらしいw
まぁこの16年のボリショイ生活の苦労や不安や悩みを聞いていた分、思い入れてしまったということだと思います。

やった演目や簡単な感想、そして昨日の朝のボリショイでの最後の稽古風景など(ザハロワ、ヴィシニョーワ、ロブーヒン、ニクーリナ、チュージンなど、信じられないメンバーが目の前で稽古した!)、明日書きますね。

今日の夜の便で、帰ります。
3泊。慌ただしかったけど、本当に来て良かった。

というか、東京、死ぬほど暑いようですね。
涼しくて湿気もないモスクワから出たくないなぁ…(笑)

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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