心に響く、いとおしみ 〜上間綾乃デビューツアー
2012年6月24日(日) 13:23:07
前回の「人生に大切なことなんて本当に数えるくらいしかない」にはとてもたくさんの反応をいただきました。
まぁなんというか、たまに病気で倒れないと、真剣にああいうことを考えたり思い出したりしないので、定期的にきちんと寝込むのも大切ですねw 特に最近は日々のあれこれに追われすぎているので、いいきっかけになりました。
で、まだ腸がしくしくするものの、そろそろいいかな、ということで、昨晩はライブに行ってきた。
それがまた「大切なこと」を思い出させてくれる、とてもいいライブだったですよ。
上間綾乃。
3ヶ月前、この記事でも書いたっけ。デビューお披露目ミニライブ(45分程度)に行った感想を書いた。YouTubeの「悲しくてやりきれない」もそこで共有した(まだの方はぜひ見てみてください。素晴らしいです)。
そのときボクはこんなことを書いている。
ライブでの印象は「とても言葉を大切に唄う人である」ということ。 言葉ひとつひとつ、ものすごく想いを込める。ひと言も聞き取れない琉球言葉なのに、それが直接心に届き、気持ちを震わせる。キーボードを弾いていた井上鑑が言っていた。「歌が人を選ぶ」。その意味がよくわかった。
今回はデビューアルバム「唄者」ライブツアーの最終日(@渋谷Mt.RAINIER HALL)
2時間半以上にもわたる本格的なライブで、前回よりも量を聴けた分、少し印象が変わった。
「とても言葉を大切に唄う人である」というより、なんというか「生きている時間のひとつひとつを愛おしんで、大切に丁寧に伝えようとする人である」という感じであった。
その「いとおしみ」が、糸になって心にするりと入り込んでくる。
J-POP系の迫力ビブラートな声ではなくて、細いのだ。細く静謐な声。それが「糸」となって、心のいろんな隙間を通り抜けて気持ちの芯に届いてくる感じ。
なんとも素晴らしい。
これはライブじゃないとなかなか見えてこない「糸」である。CDやDVDではなかなか捉まえにくい細くて繊細なもの。
そして、唄だけでなく語りも実にいい。
小学校2年生で唄三線弾きとしてデビューしているから、もうかれこれ経歴は20年になるという。だからだろう、デビューツアーなのに語りまで堂々たるものなのだ。そしてその語りが唄を補完して、より感動が深まっていく。
沖縄慰霊の日の昨日、あえて歌った「ひめゆりの唄」のせつないこと。
彼女自身はメジャーデビューなどせず沖縄で歌っていこうと思っていたらしい。でも5年前に日本コロンビアのディレクターに見出され、長い時間かけて理解しあい、こうしてデビューに至ったらしい。とてもいい出会いがあったんだろうな。
大化けしてほしいなぁ。
ご覧のとおり、かなりの美人でもあるが、そっちの方でちやほやされず、東京とかで消費されず、じっくり上手に育って欲しいと願う。
そして、30年後、唄者生活50周年を、81歳になったときに聴きに行きたい。
まぁ沖縄のことになると(元々好きであることもあり)かなり「褒め」になっちゃうけど、少なくともボクは素晴らしいと思ったですよ。
みなさん、ライブを是非体験してみてください。
