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人生に大切なことなんて本当に数えるくらいしかない

2012年6月22日(金) 13:06:40

おかげさまで熱は下がりました。

どうやらウイルス性腸炎が流行っているみたいですね。それだと思います。痛みは胃から腸に下り、腸でしくしく居座っています。今回は一度も下痢をしていない。でも胃腸が痛い。食欲も出ない。そういう症状でした。特に一日目はダル苦しかったな。みなさま、お気をつけを。

ええと、昨日だったかな。
安静にしながらベッドでツイッターを見ていたら、約500日前の自分のツイートがRTされて流れてきました。

昔、NHK_PRさんも書いていた気がするけど、ツイッターの特徴として「忘れたころにRTされる」というのが(実感値で)あります。へー、そんなこと書いたっけなぁと思うようなツイートがどこでどういう風に見つけられたのか、誰かの心の琴線に触れ、RTされたりファボられたりする。

自分としては、そのときの気分が思い出されて、懐かしくそれを読んだりするのだけど、今回もいろいろしみじみとベッドの上で思い出してました。

どんなツイートかというと、こんなの。

人生に大切なことは意外と少ない。大切な人も意外と少ない。20人くらいを大切にすればいい気がする。ボクはその20人のために生きていく。

約500日前というと、2011年の2月中旬。震災前ですね。
ボクは退職&独立を4月に控えていて、でも会社の都合でそれを先輩・同僚・友人にも言えず、当然ツイッターにもブログにもFBにも書けず、なんとなく中途半端な気分だったのを覚えています。

で、ヒマを見つけては人生をじっくり見つめ直していました。

消去法でシンプルに整理していくと、人生には「必ず死ぬ」という真実しか残らない。
それをすべての前提に置き直して直視してみる作業をしてたですね。それをくり返していくと、人生に大切なことなんて本当に数えるくらいしかないことに気づきます。

逆に言うと、もし「人間が不死の存在」だとしたら、今度は大切なことは皆無になると思います。

いつまでも生きられるんですから、すべてのことが大切ではなくなるでしょう。
すべての価値がどうでもいいものになると容易に想像つきます。「夢」もなくなります。「希望」もなくなるでしょう。「愛」はどうかな。漠然とした愛の意識はあるでしょうが、死がなければ繁殖もいりません。たとえば男女間の愛とか恋とかいう本能はいらなくなるかもしれない。

ちなみに、もしあの世があったとしても、同じことかもしれません。
だって霊魂が不滅だとしたら、つまりは「不死」。ずっと存在しつづけるなら、夢も希望も愛もいらなくなるんじゃないかな…。

つまり、「死」があるから「大切なこと」がある。
期間限定だから「夢」や「希望」や「愛」、「共感」や「友情」なんかがある。

そう考えてくると「大切なこと」は何かが浮き彫りにされてきます。

人生五十年。
その50歳を迎えるちょっと前である約500日前。
会社員生活丸25年を終えようとしていた約500日前。

いろんな区切りを迎えて、そんなことをずっと考えていたですね。

思いがけないRTで、なんだか鮮やかにそんなことを思い出しました。


・・・そして、その一ヶ月後、東日本大震災が起こりました。

反射神経的にわりとすばやく支援活動を起こせたのは、その一ヶ月前に「死」を起点にいろいろ思考していたからかもしれません。

ボクたちは「生」という期間限定のイベントを、どの時代どの国どの場所でもなく、この「現代」の「日本」でたまたま共有しています。

期間限定だからこそ、「夢」とか「希望」とか「愛」とかを持てています。

その期間だけ持てているかもしれない「大切なこと」を、たまたま同時代に生きてる人たちと、大切に大切に分かち合いたい。

まぁその程度のことなんですけど。
たぶんそんな想いだった気がします。青臭すぎるけどねw


51歳。
そうこうしているうちに、ボクの「期間」も相当短くなってきました。

「大切なこと」を溜め込まず、出し惜しみせず、もっとたくさん共有して使わなくちゃね。

そう思いつつ、安静にしている今日一日です。

いやみなさん、ウイルス性腸炎、かなりつらいので本当にお気をつけを。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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