あの幻の名店「サウンドインサム」が閉店…

2011年12月12日(月) 11:21:52

今回の大阪出張でショックだったこと。

北新地の「サウンド・イン・サム」が閉店していた・・・!

あぁ日本の中でも本当に本当に希有な店だったのになぁ。

まぁいわゆる昭和歌謡バーなのだけど、狭い店内、壁から天井から昭和のアイドルたちのシングルジャケットや貴重なポスターで埋め尽くされていた。

そして、店長の山下勇(サム)さんの音源コレクションが、当時(1980〜90年代)は確実に日本一だったと思う。
最近では似たような店も出来たし、音源も集めやすい環境にある。でも当時は違う。そこにある数千本のテープはすべてサムさんの「エアチェック」で作られているのである。

だから、ちあきなおみ「夜間飛行」のフランス人機内放送付きバージョンとか、普通ならあり得ないジャニーズのライブ音源(隠し撮り)とか、NHKのナレーションが入った「虹と雪のバラード」とか、ウソみたいなレア音源がたくさんあり、それらをリクエストに応えて次々流してくれるのである。

特に得意は昭和30年代から50年代まで。
いわゆるニューミュージックになると少しコレクションの幅が狭くなる。でもそれ以前の曲なら本当に「ない曲はない」というレベルだった(あえて言えばなぜか郷ひろみが弱かった)。

最近はすっかりご無沙汰であったが、ボクは行くとリクエストする曲は決まっている。たとえばこんな順番でリクエストして聴いていくのである。

「夜間飛行」         ちあきなおみ
「白いページの中に」     柴田まゆみ
「傷心」           大友裕子
「パステル・ラブ」      金井夕子
「プレイバック part1」    山口百恵(part2ではないよ)
「いとしのロビンフッドさま」 榊原郁恵
「渚でクロス」        荒木由美子
「微笑み」          林寛子
「沈丁花」          石川優子
「セクシーナイト」      三原順子
「トライアングル・ラブレター」トライアングル
「横浜いれぶん」       木ノ内みどり
「青い麦」          伊藤咲子
「折鶴」           千葉紘子
「さようなら」        NSP
「君は薔薇より美しい」    布施明
「オレンジの雨」       野口五郎
「ブルー・スカイ・ブルー」  西城秀樹
「悪い誘惑」         郷ひろみ
「シャドー・ボクサー」    原田真二
「緑の季節」         山口いづみ
「初恋のメロディ」      小林麻美
「純愛」           片平なぎさ
「ひとりぼっちの部屋」    高木麻早
「私は風」          カルメンマキとOZ
「虹色の湖」         中村晃子
「逃避行」          麻生ようこ
「虹と雪のバラード」     トワ・エ・モア


どんだけ長居するんだよ!って感じですがw

サムさんのテープ扱いは神業で、早送りと巻き戻しを駆使してお目当ての曲の頭出しをするのだが、それをすべて手動のドンピシャで出してくる。それも楽しみのひとつだったなぁ。

サムさんはじゅんとネネのマネージャーだったとか、スクールメイツのメンバーだったとかいう話もあるけど、くわしいところはわからない。でも歌謡界・芸能界の裏事情にめっちゃくわしいのは事実だったので、それだけで客としてはもう大満足だ。

昔の雑誌も揃っていて、出てくるおつまみは懐かしい駄菓子。
そこで安ウイスキーの水割りとかよく飲んだ。

そうかー。もうないかー。
ボクもそこそこコレクションがあるから、自分でやろうかなー、と思ってしまうくらいは楽しい店だった。

閉店、残念無念。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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