ブレイク・エドワーズが亡くなった

2010年12月18日(土) 17:15:56

「ティファニーで朝食を」などの映画監督ブレイク・エドワーズが亡くなった。

一般的にはジュリー・アンドリュースの旦那さんと言った方が通りがいいかもしれない。
ハリウッドきってのベストカップル。亡くなったときも枕元にしっかりジュリーは付き添っていたという。40年連れ添った人を亡くすってどんな気持ちだろう。写真はデイリーメイルから転載。なんだか泣ける写真だ。

代表作は「ティファニーで朝食を」「酒とバラの日々」「ビクター/ビクトリア」「暁の出撃」「テン」あたりか。

「ティファニー」は特別な映画で、実はすごい名作というわけでもないのだけど、なによりもオードリー・ヘプバーンが一番輝いていたころの姿を完璧にフィルムに定着してくれている。これだけで人類史的に価値がある作品。「酒とバラの日々」は高校以来観てないなぁ。いま観たらまた違って感じられるのかもだけど、当時はイマイチだった。ジャック・レモンの酔いつぶれる姿しか覚えていない。でも「ティファニー」と同じく、スタンダードな名曲を生んだ。

そして「ビクター/ビクトリア」。
これはね、実は映画自体はあまり覚えていない。でも、個人的には「生でジュリー・アンドリュース主演の舞台を観たことがある」という人生トップクラスに光栄な出来事と重なるのです。1996年に書いた記事だけどこちらをどうぞ。文章が若いw でもね、ジュリーと同じ空気を吸っている! というあのときの興奮がこの文章を読むと思い出せる。開演10分でジュリーが舞台に出てきたときの観客全員のスタンディングオベーション。あんな興奮は二度とできないかも。

「暁の出撃」は、頭の中で「曙の出撃」とギャグ化したことがあって、それ以来、大きな相撲取りが出撃するイメージしかないんだけど(笑)、ブレイク・エドワーズとジュリーが出会った大切な作品。「テン」はボクの青春期と重なるので、なんだかとてもよく覚えている作品。

というか、青春期と重なる、という意味では、中学時代に名画座でかかっていた「夕映え」や「夕陽の挽歌」や、テレビの洋画劇場でしょっちゅうやってた「ピンク・パンサー」シリーズ(「ピンクの豹」「暗闇でドッキリ」「クルーゾー警部」を含む)のような、彼のB級監督作品が妙に思い出深かったりする。ピンク・パンサーも名曲を生んだよね。

毎回毎回、こうして訃報を書くときに思うけど、これからわりと長く「青春期を楽しませてくれた人々が少しずつ消え去っていく」という人生が待ち受けている。

なんだか哀しい。
でも、訃報それ自体は、そのたびごとに「彼ら彼女らがボクの人生を彩ってくれた事実」を思い出させてくれる。それを思い出す時間はとても楽しい。だってブレイク・エドワーズなんてずっと忘れていたんだから。

なんだか複雑な気持ちだけど、とりあえず、ありがとうございました。ボクは確かにアナタの作品と数十時間、一緒に泣き笑いした。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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