ウナギ!
2010年4月 9日(金) 8:37:27
以前「アフリカにょろり旅」(青山潤著/講談社)という本を読んで以来(その時のボクの感想はこちら)、ウナギには注目していた。
この本で初めて知ったことはいろいろあるが、驚いたのは、
- 一般に川魚と思われているウナギであるが、彼らは遙か2000キロ離れたグアム島付近の海で産卵する回遊魚であり、太平洋のど真ん中で繁殖を行う海洋生物なのであること。
- その産卵は一生に一回であること。
- でもその生態はまだほとんど解明されておらず、産卵場所すらつい最近まで特定できていなかったこと。
- 十数年以上もかけて産卵場所特定のための調査(マリアナ海域でプランクトンネットを24時間曳き続ける物理的調査)が行われてきたが、ずぅっとまるで解明されなかったこと。
- 世界で初めてニホンウナギの仔魚(生まれて二日目のまだ眼もできていない状態のもの)を採取して、産卵場をほぼ特定できたのはついこないだの2005年6月であったこと。
世界って、グーグルに「オレたちがぜ〜んぶ整理しちゃうかんね」とか偉そうに言われちゃってるけど、整理するどころかまだまだ未知なもので溢れてるのだ。ちなみに上記の研究を地道に続けていたのは塚本勝巳教授率いる東大海洋研ウナギグループであった。
で、今朝のニュース。「ウナギ 初の完全養殖」との見出し。
独立行政法人水産総合研究センターが、卵から育てたニホンウナギから採取した卵と精子を使って、二世代目のウナギを人工孵化することに世界で始めて成功したのである(これをもって完全養殖と呼んでいる)。本で背景を知っているボクは思わず大声で「スゲー!」と叫んでしまい、家族にどん引きされた。いやでもホントすごいんだってば。だってさ、ニホンウナギって、産卵場所も特定できてなかったし、卵も採取できてなかったんだよ。たった5年前まで!
これって、この本であるような探検&研究の成果がめぐりめぐって、ようやく結実したもの。
まるで本の後日談を突然聞いたような感じで、なんだかとても興奮した。こうして自分がボヤボヤと生きている間にも、世界ではいろんな情熱が実を結ばせている。おもろいなぁ。すごいなぁ。ウナギのマリネを食べにまた「イカロ」に行きたいなぁ(関係ありません)
