Don't Cry Out Loud

2009年11月21日(土) 9:19:27

クリストの奥さんでもあり、彼と一緒に世界中を包んで回ったアーチスト、ジャンヌ=クロードが亡くなった。

彼らの、いわゆる「梱包芸術」に出会ったのは30歳のころに見た「アンブレラ・プロジェクト」(写真はWikipediaから)。
茨城の水田地帯に数十キロにわたって青い傘を敷き詰めたもので、それはそれは壮観。正確に言えばこれは梱包芸術ではなかったが、見る者の意識を異化させる効果は同じ。見慣れた田園風景が異化され、再発見される。

彼らの作品で好きなのは島をピンクの布で覆った「Surrounded Islands」。パリのポン・ヌフを梱包した「The Pont Neuf Wrapped」。ベルリンの議事堂を梱包した「Wrapped Reichstag」。そして、つい数年前にセントラルパークでやった「The Gates」。これ、見に行きたかったなぁ。

この梱包芸術、住民や自治体の許可を得ることも含めて時間とお金が多大にかかるのだが、Wikipediaによると、その費用は「美術館や政府や企業などから一切の援助を受けることなく、プロジェクトの完成を予想したドローイングやコラージュ作品など、クリストの手によるオリジナル・アート作品の販売でまかなっている」そうだ。ニューヨークの「The Gates」も「企業や市当局の援助はまったくなく、巨額の資金は1950年代や1960年代のドローイングや梱包アイデア図の販売、絵葉書販売などでまかなわれた」とか。ちょっとびびった。すごい…。


季節の変わり目は人が亡くなる。

昨日は、関西勤務時代に通ったバーの常連さんが亡くなった。ボクよりわりと年上の女性なのだが、おしどり夫婦で、彼女が飲んでると仕事から帰ってきた旦那さんが合流したり迎えに来たりしていた。飲み仲間にとって憧れの夫婦だった。

彼女はリタ・クーリッジの「Don't Cry Out Loud」が好きで、いつもマスターにリクエストしていた。多いときは週に4回くらいその店で出会っていたが、毎回ラストはその曲。ボクもその曲を中心にカセットテープを作ってあげたりしてたなぁ…。

今週末は留守番で家にいなければならず、神戸でのお葬式には行けないのだが、リタ・クーリッジでも聴いて静かに過ごそう。佳代子さん、楽しい時間をたくさん、どうもありがとうございました。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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