モリ × モリ

2009年8月15日(土) 20:44:18

昨日、モスクワと札幌から、ふたりの「モリ」が我が家に遊びに来てくれた。
北の国からド暑い東京へようこそ、である。前日にヨーロッパから帰ってきた時差ぼけ家族と共に、いいワインと素朴な料理でお迎えした。最高にシアワセな時間であった。

モスクワのモリとは知り合って10年くらいになるかな。ボリショイ・バレエの第一ソリストである岩田守弘くん

2003年にモスクワの彼の家に遊びに行ってから(くわしくはこの不定期日記)、急に親しくなり、ここ数年は私設マネージャー役を勝手にやってきた(いろんなメディアの人に紹介しまくってきただけだけど)。で、ようやく去年12月9日のNHK「プロフェショナル」で取り上げられて少し有名になってきたが、まだまだ実績と日本での知名度が比例してない人である。数ヶ月前にはメドベージェフ大統領から勲章までもらった人なんだけどな。

今月4日の来日以降、昨日で4回目の逢瀬(笑)である。
ご飯は「鷹匠寿」「茶茶」に行き、この日の公演後の打ち上げパーティで少しだけ飲み、そして昨日である。たまの来日でとても忙しいのに、毎回ボクのために時間を作ってくれる。大感謝。

もうひとりのモリ、札幌のモリは演劇集団TEAM NACSのリーダーである森崎博之くん

一昨年、昨年と2年連続でいっしょにニューヨーク・ミュージカル観劇突撃ツアーに行った仲である。もともと拙著「うまひゃひゃさぬきうどん」を読んでくれていて、2004年にあるインタビューに答えてこんなことを言っている。それを引用したさなメモを見てくれてメールをくれ、そこからつきあいが始まった。ここ3年くらいは平均毎月1回くらいは会う仲。一緒にいるとボクが「ドS」で彼が「ドM」になる。そんな関係。今年でっかい長男に恵まれ、さらにやる気に磨きがかかっている。

ふたりとも愛称は「モリ」。
うちの家族の会話で「モリがさぁ」とか話を始めると「どっちのモリ?」とツッコミが入る。超面倒。でもこれはいっそのこと会わせてしまった方がいいのではないか、ということで昨晩が生まれた。まったく関係がなかったモリとモリとが「どうも〜」と握手する。個人的にはちょっと感無量な光景。この出会いはきっと何かを生む気がするなぁ。試しに「モリ!」と呼ぶとふたりとも「ハイ」とこちらを向く(笑)。実におもろい。

ダンスの人と演劇の人。
ふたりの会話は自然と「芸術表現」の話題へ。

一応ボクも広告表現を生業とはしているが、ダンスの世界的第一人者/新進気鋭の振付師である岩田モリと、チケットがまったく取れない人気劇団の俳優/演出家/脚本家である森崎モリとの会話になんて、無粋に横入りは出来ないなぁ(したけど)。このまま雑誌の対談に使えるなぁみたいな会話の発展がおもしろかった。特に岩田モリは「ダンスを超えて演技をやっている数少ないバレエダンサーのひとり」なので、彼の森崎モリへの質問がいろいろ鋭い。「バレエ→演劇」の方が「演劇→バレエ」よりアプローチとして近いんだな。でも「言葉を使わない演劇」であるバレエのエッセンスは、演劇にもっと応用できるように思う。

ふたりとも38歳。ボクより10歳年下である。
よくぞこんなオッサンとつきあってくれるもんだ、と、いつも思っている。

そして彼らに会うたびに「ちゃんと成長しなくちゃ」と改めて思う。
ボクも年齢を重ね、少しずつ自己模倣で生きていけるようになり、堕落が始まっている実感がある。成功体験を捨て、自己模倣を遠ざけ、もっと新鮮で「生きている実感」に満ちた人生を歩まなくては。そのことを思い出させてくれるふたりのモリ。ホント、ありがとう。また是非。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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