憧れた存在

2009年6月25日(木) 7:53:03

昨晩は高校の同窓会があったのでそのことを書こうかと思ったが、ちょっとショックな訃報があったのでそちらを先に。

眞木準さん。60歳。急性心筋梗塞
若すぎるなぁ。最近は本も精力的に書かれていたので、とっても意外な訃報だった。

ボクにとって糸井重里さんよりも「いいなぁ、コピーライターって」と憧れた存在だった。
だってラクそうだったもん。駄洒落系の短いコピーで大金を稼ぐ人。いいなぁいいなぁと単なる羨みの対象として憧れた。

よく考えれば「でっかいどお。北海道。」みたいな駄洒落コピーって書けそうで書けない名作なんだけど、なんかラクそうに思えた。同じくコピーライターとして有名な土屋さんとか秋山さんとか糸井さんとか仲畑さんとかはもっと「考えている感じ」が匂った。眞木準さんは「考えている感じ」が外に出てこないコピーだった。若いころのボクにはそれがラクそうに見えたわけですね。ホントは違うのにね。

あ、そういう意味では魚住勉さんはもっとラクそうに見えたなぁ。なにしろ「アイ ラブ ユー。」というコピーでお金もらえるんだもん。サントリーのキャンペーンになって山下達郎に歌ってもらえるんだもん。そして有名女優(浅野温子)と結婚できちゃうんだもん。うわぁコピーライターっていい職業だなぁと憧れた。

でも、考えてみたら、そのころボクはすでにコピーライターだったんだよなぁ。
なんか上に挙げた人たちって、別世界の住人って感じで、自分と同じ世界で働いている人とは思えなかった。自分もコピーライターだったくせに「コピーライター」っていう違う世界に憧れていた。わかりにくいかもしれないけど、そんな感じ。

眞木準さんの代表作。

 でっかいどお。北海道。
 トースト娘ができあがる。
 タキシード・ボディ、流行。
 女は、ナヤンデルタール。
 恋を何年、休んでますか。
 何人まで愛せるか。
 イマ人を刺激する。
 あんたも発展途上人。
 ホンダ買うボーイ。

時代とコピーとが蜜月のように寄り添っていた頃の名作たち。
後付けっぽい物言いになるけど、4月の「広告批評」休刊と合わせて、広告の時代の変わり目の象徴のような訃報かも。「明日の広告」を説きつつも「昨日の広告」も大好きなので、なんか妙に寂しい。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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