イタリア旅行第8日目「ヴェネチア船散歩」

2008年8月29日(金) 21:00:00

イタリアは格好いい男が多いが、格好いい女が少ない、というのが印象。とにかくイタリア男は格好いい。体躯よくシャツを着こなししている。スキンヘッドにサングラスに清潔そうなシャツというパターンが多い。
それに比べて女性はもうひとつかな。フランス女の方がセンスも感じも良い。モーレツ家族のローザがいまのところイタリアで見た一番の美女。ただ、イタリア女はフランス女よりずいぶん親しみやすいのも確か。というかイタリア全体に親しみやすい。フランスだとこちらに肩に力が入ってしまう部分があるが、イタリアだと肩の力を抜いて話したり行動したりできる。

昨日ずいぶん歩き回ったせいか、朝はみんな少し寝坊気味。というか、ヴェネチアの暑さと人の多さにわりとグッタリしていて、もう一度あの中を歩くのを躊躇している部分もある。今日は船に乗って周辺の島を中心に無理なく巡ろうと話し合う。夜は高級リストランテを予約してあるので、夕方には一度ホテルに帰ってきて着替え&休もうとも画策した。

午前11時くらいに列車でヴェネチア・サンタルチア駅に着き、行動を開始。
まずヴァポレット(水上乗り合いバス)の12時間チケットを3人分買い(カードが使えないので注意)、1番の各駅停車船でサンマルコ広場を経由してリド島へ。各駅停車ということもあるが、サンマルコ広場まで35分くらいかかり、そこからリド島までも20分くらいかかる。

世界有数のリゾート、リド。本当の魅力は高級ホテルやカジノを経験しないとわからないだろうが、まぁさわりだけでもという感じ。ヴァポレットの駅から西にずっと散歩。ちょうどお昼なので目に入ったピッツェリアに入ってピッツァ。響子はどの店に行ってもマルゲリータを頼み、本場の味を舌に覚え込ませているようなので、ボクもそれに便乗して一口もらっているが、この店のマルゲリータはとてもおいしかった。ナポリ風でもローマ風でもなく中間タイプかな。薄めの生地だがモチモチ感がある。味つけもよし。

リド島から本島の東側の駅に戻り、そこからガラス工芸で有名なムラーノ島へ。
この移動でも乗り継ぎ入れて1時間くらいかかる。最初はブルーノ島へ行こうと思っていたが、そんなことしていたら夕方にホテルに帰れないのでムラーノ島へ。でも響子の友達用のお土産とかもここで見つけられて良かった。ブルーノ島のレース編みよりムラーノ島のガラス工芸の方が響子も喜ぶし。

ひと通りムラーノ島を見て、そこからサンタルチア駅までヴァポレットを乗り継ぐ。それも約1時間。3人ともこの移動時間の長さにイライラし始めている。気温も33℃くらいあったのではないか。天気が良すぎて逆につらい。人出も異様に多く、いい加減疲れ切った。

17時ころ、なんとかホテルに帰ってシャワーを浴びて生き返る。19時半のリストランテ予約を1時間遅らせる電話をして少し寝る。3人とも消耗しきっている。いまから高級レストランでのフルコースはつらいかも…。でも最後の夜なのでとりあえずオシャレして出かけることに。

行ったのはサンマルコ広場の東側にあるホテル・メトロポールのメインダイニング「MET」
ここは神戸のNさん推薦の店で、日本からわざわざ予約していった。ヌーベル・イタリアンとでも言うべき、モダンな料理群のようである。

ホテルの奥、中庭にボクたちのテーブルは設えられていた。雰囲気はとてもゴージャス。ロマンティックで美しく、気分も良い。ただ、座った途端に蚊の攻撃にさらされ、標的になりやすい響子は身をよじりっぱなし。「なんかモスキート・キラーみたいなものはないか?」と聞いたら奥に探しに行ったが、結局「ない」と。この店、これだけ蚊が多くて他の客から苦情が出ていないのかな。全体にとてもいい店だったが、まずは不満から始まってしまったのが残念。

料理はシェフおまかせの「サプライズ・コース」(「超モダンでクリエィティブな料理です」と説明された)と「ベネト州の料理を基本にしたコース」とアラカルトの3つが基本。超モダンは日本でも食べられるのでベネト州のコースを選んだ。一品一品のワインを合わせると115ユーロ(19000円くらいか。高い!)。ワインを合わせないと85ユーロ。

ワインを合わせないコースにして、分厚いワインリストからヴァルポリチェッラのリパッサを頼む。
料理は、泡を使ったり、メインの魚を蒸籠で出したり、様々な工夫がなされたもの。アミューズで出たトマトのコンソメスープと前菜のイワシの赤オニオンソテー添えが実に良かった。前半は期待以上の料理。
でもメインは普通だったかな。工夫は効いているけど無理に変化球にしているところがあり、この手の創作を頻繁に目にする日本人としては多少つまらない部分がある。得に残念だったのはデザート。ポレンタとかフルーツとかをミルフィーユ状にしたものにグラッパとミルクを合わせて給してくれたが、斬新さはわかるものの大空振り。どちらかというと「まずい」部類。プチフールもいまひとつ。うーむ。

結局、不満は蚊とデザート。あ、値段も高すぎると思ったが、なんでも異様に高いヴェネチアならこんなもんなのかも。
しかしやはり〆のデザートは大変重要だと再確認した。デザートで気持ちが盛り下がったまま船で数十分かけて帰るのはちょっと苦痛だったかも。
「MET」は流行のレストランのようなので、ヴェネチア映画祭が始まったヴェネチアで有名俳優とか監督が誰か来るかな、と少し期待したが、わりと空いていた。今日あたりは北野武や宮崎駿もヴェネチアに入っているはずなのだが、まぁそんな偶然あるわけないか。

リストランテから約40分ほどかけてホテルへ帰る。3人とも疲れ切っていたので即寝。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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