イタリア旅行第7日目「酷暑のヴェネチア」

2008年8月28日(木) 21:00:00

朝6時前に起床。今日もド快晴。東京はボクたちが離れてからずっと雨模様で肌寒いらしい。

昨日ソアヴェの街中にいい食材屋を発見していたので、そこにチーズなどを見に行く。
「La Casara e non solo」という店。朝8時からやっている。さすがにワインがうまい土地にはいいチーズを置いている店がある。店の超親切なオジサンと長々話して地元のチーズを買い、昨日と同じくヴェローナの街へ。

ヴェローナの国鉄駅でレンタカーを返却。鉄道でヴェネチアを目指す。
これは「鉄子」である優子の希望。ボクもヨーロッパの鉄道は嫌いではないのでいいのだが、ワインなどを買い込んだ荷物は強烈に重いということともう50歳近いということを彼女は失念している(笑)。しかも電車には待ち時間がある。ヴェネチア行きの列車は1時間30分待ち。うーん、こんなことなら素直にレンタカーでヴェネチアに入った方が賢かったかも。

駅の待合いカフェみたいなところで1時間半「フロスト気質」などを読んで過ごし、12時43分、ようやく待望の列車到着。強烈に重い荷物を列車に担ぎ上げ(ホームが低いから大変)、狭い通路を荷物を縦にしたり横にしたりしながら2等のコンパートメントに入るだけで体力消耗。
学生時代にこういう旅をした。ユーロレイルパスを使った1ヶ月のヨーロッパ貧乏旅行。それを鮮烈に思い出す。都市から都市への2等車移動が貴重な睡眠時間だった。もう今の体力ではあんな旅はできないことを実感する。あれは25年前のことなのだ(!)

ヴェローナからヴェネチアは1時間30分。ヴィチェンツァ(Vicenza)、パドヴァ(Padova)を越え、ヴェネチア・メストレ駅(VE Mestre)に到着。
島のサンタルチア駅ではなくひとつ手前の駅のホテルを選んだのは、マリさんの「重いスーツケースを持って島に入るのって大変。島内は車が走ってないから宿までの手段が水上系しかなくて大変だし、古いホテルが多くてエレベーターも少ない」という忠告に従ったもの。ひとつ手前の駅前に宿をとり、島へは電車で10分かけて通った方が賢いというのである。これはね、あとでわかるけど正解だった。荷物が少ないとか長期滞在するとか高級ホテルに泊まる場合は別だけど、荷物が巨大とか数泊とか4つ星程度のホテルに泊まる場合、島内に宿を取ると荷物の移動だけで一苦労だしお金もずいぶんかかる(水上タクシーとかポーターとか)。島外に泊まって荷物を置き、身一つで島に遊びに行った方が便利である。そのうえ予約した「Hotel Plaza」はまさにヴェネチア・メストレ駅の真ん前。列車を降りて1分で着く。

ホテルに入ったのが14時30分。まだランチをしておらずお腹が空いたのでメストレ駅の食堂でパニーニを食べてお腹を紛らわす。この駅食堂のパニーニ、お腹が空いていたこともあるが意外とおいしい。

メストレ駅からサンタルチア駅までは本数も多く、来た列車に適当に飛び乗る。改札も検札もないのでタダ乗り。払う気は満々なのだけど(笑)
10分後にはサンタルチア駅に着いて、いよいよ最終地のヴェネチアである。ボクは大学生時代以来2回目の訪問。25年ぶりである。

暑い。酷暑だ。
そのうえわりと疲れ切っていたので水上タクシーとかゴンドラ、ヴァポレット(水上乗り合いバス)とかを利用しようと思ったが、話し合いの結果「今日は疲れてるから近場見学でいいじゃん」ということになり、近辺散歩へ。でもなんとなく「Per San Marco」という表示に沿って歩いていったら結果的にサン・マルコ広場への片道2時間程度の散歩になってしまった。迷路のような細道をゆっくり歩く。響子も最初は物珍しくて写真を撮りまくっていたが、だんだん「ヴェネチアの撮影ポイントは無限にある」ということに気づき、写真を撮るのを諦めだした。いや、まさに無限にある。すごい街だ。

感じのいい店、観光客相手の店、マニアックな店など、いろいろ冷やかし、気がついたらリアルト橋、そしてサン・マルコ広場。地図もあまり見ずに歩いたので遠回りも多くしたが、その分ヴェネチアはずいぶん掴んだ感じがする。やっぱり旅は歩くのが大事だ。
広場には楽隊も出て異様に賑やか。というか、どこもかしこも原宿状態の人混み。世界随一の観光地ヴェネチア。さすがである。

今日は異様に暑く、体力消耗も激しい。ジェラート食べたりしながら適当に休み、「carpisa」という店で響子のバッグを買ったりしながら(セールで50%だった)19時まで時間をつぶして夜ご飯。歩いていてなんとなく感じが良いなと思ったトラットリア「ANTICO CALICE」へ。リアルト橋からサン・マルコ広場へ向かう道の脇道。1979年からやっている店で、入り口や看板の感じが気に入ったのだった。
この店、大正解でもないけどまぁまぁ。前菜の「サラミのポレンタ添え」やメインで頼んだ「魚のフリットミスト」「レバーとタマネギのヴェネチア風」がうまかった。特にポレンタは上手。今回、北部の主食ともいえるポレンタに妙に詳しくなったが、その中でもトップクラスにうまいポレンタだった。

ワインはトカイ。一本開けて帰るころには疲れと酔いでダウン。でもサンタルチア駅まで行かないといけない。リアルト橋から水上バスで行こうかと思ったが、酔っていてなんとなく段取りがわからず、面倒なので歩くことに。これがまた道がわからず四苦八苦で1時間くらい。迷路すぎる。

もう歩けない!というくらい疲れたころ、ようやく駅に着いた。
響子など朦朧としている。ごめんごめん。列車で10分、徒歩1分でホテルに到着。今回の旅で初めてのバスタブに浸かる。子連れ旅とはいえ、もう50歳に近いのだし(まだ47だけど)、そろそろもっと高級なホテルに泊まるようにした方がいいかも。どうも食事以外は節約してしまうクセが抜けない。

三人とも倒れるように即寝。明日は実質最終日。明後日ヒコーキに乗る。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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