イタリア旅行第3日目「ドロミテ!」
2008年8月24日(日) 21:00:00
朝9時起床。結局25時すぎまでパーティをしていたみたい。
9時間ぶっつづけで寝るなんて健康な状態でなら数年ぶりじゃないかと思う。あぁよく寝た。
下に降りていくとモーレツ家族はみんな活動を開始していて、部屋はすっかり片づいていた。
つい数時間前まで26人の大パーティをやっていたとは思えないほどきれい。マルゲリータの働きぶりがすごい。アントニオは「天気がいいから佐藤家族をドロミテ渓谷に連れて行きたい。すぐ行かなくちゃ。いったい彼らはいつ起きてくるんだ」と朝早くからそわそわしていたらしいが、マルゲリータやローザから「お客様のペースを少しは考えなさい。彼らは長距離の移動と時差で疲れてるの」と強く叱られたそうで、なんだか元気がない。でも机の上に今日行くドロミテの本や地図が重ねられ、相当予習をしてくれていたみたいだ。うれしいな。
昨晩のパーティの残り物で簡単に朝ご飯。
とはいえ、自家製パンや自家製マーマレード、自家農園の野菜の数々、自家熟成のサラミなど充実の食卓。イタリアの国民食と言われるヌテッラも経験できた(正確に言うとヌテッラと同じ味だが違うメーカーのもの)。
わーっと出してわーっと食べてわーっと片づける。少しこの家の「わーっ」なペースが掴めてきた。料理しながら食べて、食べながらすでに片付けてる印象。必ず誰かが立ち上がっていて何か働いている。
ローザが「ごめんなさいね、慌ただしい家で」みたいなことを言うが、いえ?とっても楽しいですよ?という感じ。でもマリさんに言わせると「これが楽しいのは3日まで」とのこと。確かに彼らが「わーっ」と動いているとこちらも座っていられずいろんな手伝いをしてしまうのだが、そのうちこれが農作業や家の修理などにも拡張していき、疲れ倍増になるらしい。特に嫁であるマリさんはつらいだろうなぁ。
午前11時くらいにドロミテ渓谷に出発。
ドロミテとは山塊という意味のイタリア語。アルプスの麓、イタリア側に広がる岩だらけの山と緑の草原地帯。車でわずか2時間弱で「ハイジ」の雰囲気を味わえる景勝地らしい。
モーレツ家族とうちを合わせて8人。車2台。配車はアントニオと優子(すっかりチーズ好き同志意気投合して異様に仲がいい)、デルス、響子(同じ歳で日本語ベラベラのデルスは響子のよき仲間)が一台目。道中ずっとチーズや地理や歴史の話題でアントニオと優子は盛り上がっていたらしい。ふたりとも中学2年生レベルの英語なのでちょうど合うのだ。
二台目はボクが運転して、マリさんとマルゲリータとローザ。こちらはこちらでマリの通訳でいろいろ盛り上がる。物静かなローザがわりとずっとしゃべってくれて、日本の生活なんかについていろいろ話す。
天気がいい。ド快晴。「今日はありえない天気だわね。美しすぎる」とマルゲリータ。
マリさんも「こんなにくっきり山が見えるのは初めて」と言う。昨晩、25時くらいにどしゃぶりの雨が降り、朝は冷え込み、ドロミテに行くにはベストな天候になったらしい。確かに異様にクッキリと山が見える。スコットランドのスカイ島ですら晴れさせた「晴れ男」の面目躍如(笑)※そのうち写真もこの辺からリンクします※
アルプスの麓あたりは昔オーストリア領だったらしくドイツ語が通じるらしい。家もチロル風が増え、イタリアっぽくないが、イタリア人にとっては自国内で異国を感じられることもあり、その絶景さも手伝って、ローマなどの南からも車で訪れるくらいな景勝地らしい。近づくに従ってその絶景さに言葉をなくす。こりゃ素晴らしい。しかもクッキリ加減が半端じゃないので、いちいち車を止めて写真を撮りたくなる。
地元民(モーレツ家族)と一緒なので観光客があまり来ない絶景ポイントに行けるのがうれしい。
FonzasoからFiera di Primiero(観光地)を抜け、昼ご飯はそこから東に山を入っていった「Chalet Piereni」というシャレー(山小屋)の裏の絶景ポイントでピクニック。山裾の草原に敷物ひろげてスプマンテを飲みながらメロンやらトマトやらチーズやらをパンとともに。いやぁ、絶景すぎ。天気よすぎ。雰囲気ハイジすぎ。「ハイジ」と「サウンド・オブ・ミュージック」を足して2で割った感じで、日本人なら誰でも魅入られる状況だ。
腹が落ち着いたらみんな草原に寝ころんで昼寝。あ、アントニオだけはこんな時も本を手放さずずっと読んでいた(笑)。いずれにしても極楽である。
次のポイントに行こう、ということで、車に戻って極細山道を行く。対向車が来たら崖に落ちそうな山道。
途中「これはハイジが住んでいるとしか思えないだろう」という穴場を通ったりもした。観光客もここまでは来ないような穴場。でもそこに止まらず、ずっと登っていき、途中から大きな道に出て、観光地S.Martino di Castrozzaも抜け、いろは坂みたいなカーブを数多くこなし、カウベル鳴り響く牧場に辿り着いた。
ここも絶景。Passo Rolleというスキー場のようである。
海から隆起した白の山塊と、マグマが固まって出来た黒の山塊が対照的に観察できるポイントで、いかにもアントニオ好み。ボクの横に寄ってきて「見てごらん、山の色が違うだろう? こっちは海で、こっちはマグマだ。pH値がね、こちらは○○で…」と説明してくれる。基本的には中2の英語なのだが、難しい説明になるとイタリア語が混ざるので訳わからず。ボクはそういう説明わりと好きなのに残念だ。
この時点でもう午後4時。イタリアは午後9時くらいまで明るいから焦りはしないが、でもそろそろ帰ろうか、ということに。
ただ、帰る間際にマルゲリータが牧場脇に生えているクミンを見つけてしまい、みんなでクミン・シード収穫に血道をあげることに相成る。ここらへんの脱線具合&熱い情熱&超マイペースな感じがモーレツ家族。もう慣れたが、確かに毎日つきあうとちと大変かも。なにしろ息子のベッピーノ(マリさんの旦那)や娘のローザですら「この家はついていけない」と嘆息するくらいなのだから。
ちょうど「夏のバカンスも今日まで」という日に当たってしまったらしく、帰り道は大混雑。抜け道に入ったところで先導するアントニオ車が迷い、ボクたちともはぐれた。まぁこっちの車にはマルゲリータがいるから安心なのだが。
家にはボクたちの車が45分も早く到着。夜8時くらい。アントニオ車は呑気に観光をしていたらしい。マイペースだなぁ。
こっちの車にマルゲリータやローザやマリさんがいたせいもあり、彼らが到着するころには夜ご飯の準備があらかた済んでおり、もうボクたちは飲み始めていた。右車線&山道運転で疲れたボクはすぐに酔っぱらい、妙に楽しく。途中から言語中枢に支障を来したほど(笑)。ご飯はパーティの残りを消化しつつ、トゼーラというチーズをオリーブオイルで焼いたものや、ポレンタ、スープなども加わりおいしい。今日のピクニックでまた親しさが加速して、わいわいと賑やかな夜ご飯になった。
グーグル・マップのストリート・ビューで日本の我が家を見せたり、マルゲリータがアフリカのマリ(国ね)へ行った時の写真を見たりしているうちに夜も更け、就寝。今日も盛りだくさんだった。ありがとう。ちなみに今日覚えたイタリア語は「カスピタ」(マジ !?)、と「バスター」(もうたくさん!)。
