シルヴィ・ギエム・オン・ステージ2007

2007年12月 8日(土) 18:13:17

撮影で東京に来ているTEAM NACSの森崎くんを誘って、ギエムのバレエ公演に行ってきた。席は4階といまひとつだったが、それでもギエムは1年に1回観ておきたい。

バレエというよりモダン・ダンスの色合いが濃い公演だった。ボクが見たのはAプロで、「白鳥の湖 第二幕」「ステッピング・ストーンズ」「優しい嘘」「Push」の4演目。このうち二つ目だけは東京バレエ団のみ。あとはギエムが出演した。「白鳥」と「優しい嘘」はお馴染みのニコラ・ル・リッシュと。最後の「Push」はラッセル・マリファントという、その演目を振付をした人と。

全体に実に短い演目ばかりで、「白鳥」がまず20分。休憩15分。「ステッピング…」が20分。「優しい嘘」が5分弱。そして20分の休憩があって、最後の「Push」が30分弱。なんだか、美味しいんだけど物足りない懐石料理のような公演だったな。

ギエムの「白鳥」は一度は観たかった演目だけど、実に優雅&余裕たっぷり&超安定のすごさを思い知らされつつ、可憐さとか浮遊感とかが少し足りなかった。二幕最後の歓喜の舞は、アナニアシビリは「あ、浮かぶ!」という瞬間があったが、ギエムはちょっと重い感じ。
ううむ、それにしても短く端折りすぎ! と思いつつ「ステッピング…」の眠さを耐え抜いて(だって、音楽がジョン・ケージなんだよ!)、「優しい嘘」に移ったが、これはすごかった。たった5分弱のモダン・ダンスとはいえ、内容の濃さたるや呆然とするレベル。あぁいったいどこで体重を支えているのだ、と鳥肌たちつつ陶然とするダンス。この5分のためにお金を払っても惜しくない。このダンスの裏側にギエムの数十年の練習時間が塗り込められている。それを1万円弱で観られれば安いもんだ。

最後の「Push」を観て森崎くんは「キダム入ってましたね」と言っていたが、ボクは山海塾も入っていた気がした。いい振付なんだけど、どんどん内に閉じていき、最後まで開放されないダンス。美しいけど、なんというかプログラムで言ったら2番目に持ってくるタイプのダンスだったかも。開放して締めて欲しかったな。
とか思って今確認したら、去年観たときもこの「Push」をやっていた。マッシモ・ムッルと。道理で既視感があったわけだ。でもって2番目だった(笑) やっぱそうだよなー。去年はこのあと「ボレロ」をやったんだよなぁ。それに比べるとちょっとプログラムがもうひとつだった印象。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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