NY観劇旅行6日目

2007年5月30日(水) 9:00:00

朝8時起床。快晴。今回も天気に恵まれた(晴れ男!)。ちょっと前までNYは荒天で寒かったらしい。ラッキー。でもちょっと暑すぎかも。

昨晩28時まで遊んだので朝はわりとダウン気味。フェルメールは諦めて12時すぎまで部屋でダラダラ。で、13時から「Aureole」で森崎夫妻と昼ご飯。

この「オリオール」は以前から行きたかった店。ZAGATでも27点、NYミシュランでもひとつ星がついており、NYトップクラス。なかなか期待が持てる。
昼のコースは38ドル。とても落ち着いたハイソな店で、ジャケットと襟つきシャツは着ているとはいえジーンズと合わせているボクはちょっと浮き気味だったかも(それなりにお洒落な格好なのだけど)。

肝心の料理はちょっとガッカリめ。あっさり味なんだけど、単に味を薄めた感じで、すべてに焦点がぼやけている。サーモンのローストが火加減完璧だったことと、デザートの一口目がうま〜と思ったこと以外は普通。もうちょいがんばって欲しかったなぁ。でも雰囲気が良かったので許す。

その後3人で5番街のアップル・ショップへ。超オシャレ! 透明なオベリスクみたいな外観で、そこから地下に螺旋を降りていく。なんか神聖な気分になる(笑) 聖地だなぁ。ちょっと見た後、5番街を少し見て、地下鉄でチェルシーの22丁目のギャラリー街へ。

まずはチェルシー・アート・ミュージアム。
ここで、友人の知り合いである「やなぎみわ」さんの展示があるのでそれを目当てに。
これが実に良かった。Miwa Yanagiという名前、脳みそに深く深く刻まれたよ。というか今まで知らなかったのが不思議。なんだか感性が近い印象を受けた。うわー、うわー、同じこと考えてるー、とか思って、作品の前から動けなくなったり。
2フロアに渡って特集が組まれているんだけど、日本人として誇らしい気分。

思いがけない刺激を受け、ちょいと呆然としながら、他のギャラリーへ。
とはいえちょっと時間切れで、2,3まわった後ボクだけソーホーへ。3年前に地獄の撮影&編集をNYでしたときに一緒に仕事したminaさんに会いに行く。

旦那さんとソーホーにオフィスを構えていて、そこでまずはご挨拶。日本での結婚披露パーティに出席して以来。久しぶり〜。
その後「Antique Garage」というMercerにあるターキッシュ・カフェでお茶。お互い話が合うのでわっと盛り上がりあっという間に時間が経つ。「あ、やばい! そろそろ出ないとミュージカルに間に合わない!」と急いで別れたけど、ゆっくりご飯でも食べたかったね(今回は彼女のご両親がNYに来られていてボクとは予定が合わなかった)。次回はいつ会えるかなぁ。お互い元気で。

さて。今日の観劇は今年のトニー賞作品賞候補にもなっている「Curtains」。
「スパマロット」のロビン役を見てから大ファンになったデヴィット・ハイド・ピアースの主演。それだけで心が踊る。彼とまた会える!

新作なので予習もままならず、ストーリーもほとんど知らずに見たのだが、劇中劇(ミュージカル)の中で殺人がいくつも起こり、刑事役のピアースが自らミュージカルに出たりしながら事件を解決していくコメディ。わりとおバカなギャグ満載といった印象。でも歌と踊りがなかなか派手で素晴らしく、わりと満足。なんというか「古き良きミュージカル」を味わいつつ、謎解きやコメディも楽しめるお得作なのだ。日本人が考える「ザッツ・ミュージカル」に近いイメージ。明るく楽しく、何も考えずに楽しめる。
ただ、英語がわからないと謎解きのキーポイントが読み取れないので少し苦労する(ボクはいまだに謎解きがわからない:笑)。ピアースは相変わらず最高に味がある演技で魅力的。脇役もとても個性的で、どうもアメリカで有名なひとが何人も出ているみたい(拍手万雷だったし)。音楽もよく、古典的な踊りも好ましい。作品賞としては弱いと思うけど、愛すべき佳作。

終演後、22時に待ち合わせてトライベッカの「Bouley」へ。森崎夫妻と里見さんの4人。
言わずと知れたブーレー・グループの本拠地だが(以前の本拠地は一昨年行ったイタリアン「Scalini Fedeli」に居抜きでなっている)、こんだけNYに来ていて、まだ「ブーレー」本店には行ったことがなかった。これでやっと行ける。

店に入ってすぐ横の壁一面に本物のリンゴがディスプレイしてあり、その芳香が出迎えてくれる。
内装もビッグアップルを意識して、赤の天井と壁。Rがついたデザイン。照明はリンゴの種のところをデザインされている(そうですよね?と店の人に聞いたら、最初の人は違うと言って、あとでもう少し中枢的な人がでてきて「ブーレーの弟がリンゴを意識してデザインした。照明は種のデザインだ」と認めた)。
料理はモダンで美しく、なかなか満足。テイスティング・メニューというプリフィクス・コースを頼み、ワインをペアリングしてもらったが(95ドル+75ドル)、ワインのマリアージュも意表をついた選択なのに完璧でさすがだった。ケイプコッドの新イカをソテーした海の香りのする前菜からして完成度高し。うめ〜。メインの鳩はフォアグラと一緒にキャベツで包んだ一品。まぁまずいわけなし。ただこれは前菜のもう一品とともにインパクト強くはなかった。
印象に残ったのはデザート。完璧な極楽味のチョコレート・スフレ。あ、それと、温かいラズベリーのメレンゲに山羊のヨーグルトソースをかけたデザートには「米米酒」という日本酒が合わされていたのには驚いた。これがマジで完璧なるマリアージュ。それにしてもこの米米酒(こめこめしゅ)、面白い。すっきり飲める。

超期待の「ブーレー」だったが、どちらかというとバターリの「DEL POSTO」の方が印象強かったかも。皿上の美しさは「ブーレー」の方が数レベル上だけど、ちょいメインが弱い。

食べ終わって24時半。お腹一杯で二軒目に行くチカラもなく、みんなでタクシーで帰る。
そうそう、帰りに昨晩行った「Upstairs」の山田さんからお土産をもらってしまった。申し訳ない。でもありがとうございました。新しい店、がんばってください。

帰ってから会社に電話したりして仕事を少し。「Curtains」の一曲が耳について離れない。26時ころ就寝。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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