ポルトガル旅行5日目 〜スペイン国境地帯

2007年3月28日(水) 7:29:52

早朝4時に目が覚めた。それでも6時間半くらい寝ている。快調。
とりあえず昨日のトラブル系の日記を書き、朝になるのを待つ。窓からの夜景もキレイ。このポウサーダ、いいなぁ。とにかくセンスが抜群だ。まだ無名のようだが(少なくとも日本人には超無名)、たぶんすぐ有名になるだろう。偶然とはいえついている。オフシーズンのせいか3人で1泊3万円程度。

外はド快晴。窓からの景色が絶景。
ようやく起き出した家族とともに早朝散歩する。空気のおいしさが尋常ではない。鳥の声。花の香り。ベルモンテという街自体、自然の中にポツンとある小さな城下町なのだが(30分くらいで全部歩けるだろう)、そこから数キロ離れたところにあるココは周りにもう何もない。豊かな自然しかない。それも極上の。

朝メシも良かったなぁ。
ジュースのフレッシュさ、パンの香ばしさ、ベーコンのうまさ、フルーツ類の充実さ、それとリコッタチーズについてきたカボチャ(?)のペーストが最高だった。身体の中がキレイになるようなブレックファストを久しぶりに食べた。

で、後ろ髪引かれつつ朝9時に出発。響子は絶対再訪するそうである。「私、目に焼き付ける」と目を真ん丸くして宿内を凝視。デジカメなくして逆に目で記憶に残そうとしているようである。イイコトだ。

まずは昨日見なかったベルモンテの街を軽く歩く。
小さな丘のてっぺんにある小さな古城を中心とした可愛い街。優子は小さなチーズ屋でセーラ・ド・エストレラーダを購入。この地方の有名なチーズ。

で、ベルモンテともお別れして高速に乗り、スペイン国境の村々をドライブ。
途中からアレンテージョ地方に入り、だんだんと景色が南国風に変わってくる。

小さくて可愛い村、Arez、Nisa(チーズで有名)などを経由して、マルヴァオンへ。
近くにモンサントという有名な小さな村があり、そこに行くことも一瞬考えたのだが、わりと遠回りな上にマルヴァオンと似ている部分もあるので断念。この辺は昔のポルトガルらしさが残っている上に、スペイン国境地帯なので城塞も多く、観光客には魅力的な村が多いのだ。

マルヴァオンは下から眺めると「あんなとこ車で登れるのか?」と不安になるような急斜面の山のてっぺんにポツンとある天上の村。中世の要衝でもあったのだが、昔ここに住んでいた人は大変だったろうなぁ。
えっちら頂上に辿り着き、駐車場に車を止めて街を歩く。なんだか全体的に改装中みたいでどこもかしこも工事をしていた。そういう意味では清潔感がなくちょっと残念。古城に上ると周囲360°が見渡せる。アレンテージョ地方はもちろん、スペインも見渡せる凄まじい絶景。絶景好きな人は必訪。そうでない人は…他の村でもいいかな(笑)。まぁこの手の城塞都市に慣れてきたせいもあるが。

ランチはここのポウサーダで食べた。
窓が前面ガラス張りになっており、絶景ランチが楽しめる。ただ味はちょい濃いめ。仔山羊のキャセロールとバカリャウ・ア・ブラースを。塩がきつい。全体にポルトガルの食事は塩がきついのだが、ここのは特に。
あ、でも、イベリコ豚の産地に近いせいか、アレンテージョも黒豚で有名なせいか、お通し(コベルト)で出て来たサラミやハムのうまいこと! これは絶品!

天上の村マルヴァオンから降りて地上に戻ってくると、周辺は典型的アレンテージョ風景となっていた。
オリーブ畑が増えはじめ、強めの日差しにオレンジの屋根と純白の壁の家(多少の違いはあれどもすべての家がそんな感じ)が映える。ごつごつした岩が減りはじめ、草原が増えはじめる。羊や牛もだんだん多くなり、コルク樫の木も多くなる。あぁこれがアレンテージョか。気に入る人がいっぱいいるのがわかる感じ。
草原と池とぽつぽつ生える木、北海道みたく地平線まで見渡せたりする。というか、こんな肥沃で美しい地方がここまで手付かずに自然が残っているなんて日本では考えられないな。人口が1/10しかないこともあるんだろうけど、なんかもったいない。そう思うくらいは素晴らしい景色と気候だ。

ポルタレグレを通り過ぎ(優子がスーパーでNisaチーズを購入)、カステロ・デ・ヴィデなどの超美しい村を通りすぎる。なんというか典型的なアレンテージョ。真っ白な町並み。木陰やベンチでだべるじいさん。頬っかむりして歩くばあさん。強い日差し……。なんだか見惚れる。

で、今日の最終地エルヴァスに早めに辿り着いたのだが、中途半端に大きな街で、あまり美しくない。見事な水道橋がある他は特に見どころもなく、小さくて可愛い村が好きになっていたボクたちには楽しくなかった。
スペイン国境まで十数キロ。ポルトガル人にとっては多少エキゾチックなのかもなぁと思いつつ、町をグルリと散歩してポウサーダへ。

前日のポウサーダが異様に良かったのでココも期待したが、立地も施設も雰囲気もいまひとつでちょいガッカリ。ラウンドアバウトの横にあるしなぁ(笑)
でも、ポルトガル1古いポウサーダらしく、古さがわりと味になっている。昨日と比べなければ上等上等。部屋は女性好みで可愛らしいのだが、わざわざ目指して行くこともない感じである。まぁでもいいホテルなんだけど。オビドスやベルモンテと比べてはいけないな。

部屋で休んで夕食へ。
ここのシェフは塩抑え目派のようで味的には好みに近い。アレンテージョの名物料理であるアソルダ・アレンテジャーナ(にんにくスープ)、カルネ・デ・ポルコ・ア・アレンテジャーナ(豚とアサリと香草の炒め)やお勧めされた豚料理(ミーガシュ・デ・ポルコ)、ポルトガル・デザートなどを味わう。まぁまぁ。

ワインはアレンテージョ産を。ベルモンテの地産ワインのフレッシュさはなく、ボルドーをヌフドパプ系に濃くしたイメージの味。南国だ。

部屋で響子と少しトランプして就寝。ソリティアを教えてみた。響子は時差にも負けず元気である。優子は多少バテ気味か。つか、胃腸を痛めたのは昨日だし仕方がない。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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