美しい解

2006年11月26日(日) 10:55:05

ロバート・アルトマンとかアニタ・オディとかフィリップ・ノワレとか仲谷昇とか斎藤茂太とか灰谷健次郎とか次々と他界されてますね。季節の変わり目。みなさんもお大事に。というか今「他界」という字を思わず書いて美しい言葉だなぁと思ったです。そうか他の世界へ行ったのか。ボクもそのうち行く。どんな世界だろう。楽しみだ。


話は変わるけど、最近読んだ明るいニュースの筆頭は「東京都内の公立小中学校の校庭を、10年かけてすべて芝生にする」ってヤツ。

ヒートアイランド現象を抑制するとか、子供の運動能力を上げるとかいう面で報道されているみたいだけど、この「校庭を芝生にする」っていうコンセプトは「登校拒否が劇的に減る」という側面がある。実例も報告されている。学校に行くのが楽しくなるわけね。
シンプルで美しい解だと思う。精神論よりそういう「実質的で物理的な施策」が効くのだと思う。校庭が緑の広〜い芝生になるだけで、もしかしたらイジメだって自殺だって減るかもよ。美しいものって陰湿さを一掃するもん。「あ〜きれい!」「あ〜気持ちいい!」って思うだけでいろんな気持ちがポジティブになる。

青空学級とかしたら気持ちよさそうだなぁ。先生と芝生の手入れをしながらいろいろ話せるかも。きれいにすると気持ちいいと知れば掃除だって自然とやるようになる。花壇だって整えるようになる。きれいな芝生の校庭があれば休日に近所の大人が集まるようになるなぁ。学校に近所の目が届きはじめると犯罪者もきっと近寄りにくくなるぞ。柔らかい芝生の上での運動は子供の足腰にもいいし、どんどん遊ぶ場所が減っている都会の子供には格好の遊び場になる。いいことずくめ、ってか!


もうひとついいニュースと思ったのは「京都市が屋外看板やネオン広告を市内全域で全面禁止する景観施策案を発表」ってヤツ。

いままであまりに無視されてきた「景観と広告」の問題に大きくメスが入れられる。住んでいる方や地元で経済活動している方には不自由を強いることになるが、これも美しい解だと思う。
「国や郷土への誇り」や「愛国心」みたいなものは意外とこういう景観の美しさから生まれてきたりする。教育基本法で愛国心を持つよう訴えるより、「物理的に国を美しくする」方がよっぽど効く気がする。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

アーカイブ

同カテゴリーの他記事