井上雄彦「DRAW」

2006年11月25日(土) 16:24:48

昨晩、井上雄彦さんの新しいDVD「DRAW」のプレミアム試写会に行ってきた(予告編的なものはコチラ。音が出ます)。

彼がバガボンドを描いている手元をひたすら、ひたすら撮り続けた実にストイックな映像作品。
ナレーションもBGMもストーリーもない。観客はただただ彼の手元から次々と奇跡のように素晴らしい絵が紡ぎ出されていくのを見続けるのみ。退屈? いや、とんでもない。圧倒されて凍り付くとはこのことだ。久しぶりに「惚(ほう)ける」という実感を持った。なんだ?この人。モーツァルト的「神の寵愛」を感じてしまう。次郎物語的「ミケランジェロのノミ」も感じてしまう。あーすげーおーすげーと感嘆しつづけた2時間。特に単行本24巻で武蔵が伝七郎を手刀で斬る場面など、ため息のみ。
これは是非見て欲しいなぁ。漫画家志望の人は作画技術を。芸術を志す人は天才の裏側にある不断の努力を。そして我々一般人はその根気と情熱と一途な愛を。何かをやり遂げることの尊さを。マジ驚嘆し、刺激されます。

ちなみにボク的には海外で上映してほしい。できればMoMAやポンピドーで。

ついでと言ってはなんだけど、井上さんつながりでもう一枚。
ボクがクリエーティブ・ディレクターをやったこの「スラムダンク1億冊感謝記念」DVD(「Slam Dunk 10 days after」)も改めてオススメしたい。いや、自分が関係したものを宣伝する傲慢も胡散臭さもわかってます。でも、ボクはこの一連のキャンペーン、イベント、そしてDVDに協力できただけでまぁもう引退してもいいや、と思っているくらいなのです。

このDVDは、廃校を利用したスラムダンクのファンが集うそのイベントを中心にまとめてあるもの。キャンペーンとイベントの模様はフジテレビで1時間ものとして放映され、それをDVD化したんですね。当日の黒板漫画(スラムダンクのその後を黒板にチョークで井上さんが描いたモノ。正式な「続編」はこれのみ)やメイキングも収録されています。ちなみにイベント前後のさなメモはココの12月3日あたりから数日。興奮してますな。あぁあの奇跡的な日々…。

そういえば、昨日の試写会終了後、ロビーで知人と話していたら、トンッと知らない若者から肩を叩かれ「井上先生ですよね?」と言われた。「いえ、違いますよ」「え、そうでしょ?」「違います。すいません」「……」 前記イベントの時も、何人もの人に「井上先生!」と声かけられた。とても似てるらしい。というか、たった今スクリーンで井上さんのアップとか散々見たあとでも間違えるんだからよっぽどなのかも。そうかなぁ。自分ではそうは思わないのだけど。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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