郵政民営化 私見

2005年8月11日(木) 8:13:51

ええとですね、質問が来てるのでボクなりに超簡略化してみます。専門家ではないので細かいところは適当。あとはいろんなサイトを見て調べてください。

まず、我々が預けている郵貯・簡保の莫大な資金(350兆円!)には政府保証っちゅうのがついていて、国債とかの安全資産にしか使えないわけです。国を信用して預けてくれたお金を危険な投資には使うな、ってこと。

そういうこともあって、ほとんどのお金を特定の公的分野にしか融資できないわけですね。
で、公社公団そして特殊法人など「悪の温床」へ垂れ流す。んでもってカネ余り。そこに族議員がドワッと群がる。利権が起こる。既得権益を守るために何でもする。と……あぁ日本の悪構造のほとんどがココにある!

というか、我々国民が預けた莫大なお金が、闇でめっちゃ無駄遣いされてるわけですよ。無駄使いどころか民間の健全な経済活動をジャマすらしてた。バカヤローなわけです。

郵政民営化すると、シンプルに言って、闇で淀んでるその350兆円が民間に流れはじめるんですね。
経済活性化はもちろん、国が株を売れば史上空前の財政赤字を穴埋めすることもできる。つまり増税をふせぐ遠因にもなる。
んでもって、40万人(国家公務員全体の3割!)の郵政公社公務員が民間人になる。税金で食わせなくていいどころか、民間団体となって税金を払ってくれる。地方財政などにも効く。
そしてそして、上に書いた「悪の温床」にお金が流れにくくなる。族議員が飢える。既得権益が崩壊する。古い自民党守旧派(他の党の守旧派もね)も崩壊し始める…。

民間と健全な競争が起こる上に、経済が活性化され、財政赤字が埋まり、増税ふせいで、財政収入ふえて、悪人が撲滅されるわけですね。いや、イイトコロばっかり都合良く並べればさ。

小泉首相が「改革の本丸」と言って解散まで断行したのは、郵政を民営化するだけでこれだけ「変わる」可能性があるから。
彼は、郵政民営化など誰一人主張してない時代から、ずっとこれを主張していたわけ。わけわからん首相ではあるけど、この点は筋が通っているし、ボクは大賛成ですね。「殺されてもいい」と発言するくらい彼はこれに賭けている。そのくらいの意味はある、と。

実際の法案が妥協の産物のようになっていようが、まずは一歩進むべき。つか、やらないよりマシ。否定されたらまた数十年変わらない。その間に国の借金はもっともっとふくらみ、日本は破産の危機を迎える。
というか、史上稀に見る独断専行を最高権力者がやってもこの程度の改革ができないとは。小泉が退陣したらマジで永遠に改革できないぞ!

過疎地の郵便局がなくなる、とか、郵政は国営にするのが国民のため、とかいう反対派の詭弁にまどわされないように。
わりと21世紀の日本がかかっていると思うです。
反対派は郵政民営化されると「個人的に困る」だけ。支持基盤とか既得権益とかね(中には理想論に固執した志高い人もいると思うけど、やらないよりマシ、という柔らかさがない)。民主党だって有効な代案を出さずに反対しているしな。

とまぁ、ボクの私見ゆえ、間違いや勘違いもあるかも。あとは各自考えてみてください。でもね、最後のチャンスかもしれないとボクは危惧するなぁ。

ただ、ラッキーにも、この決断が「国民の一票」にゆだねられたわけですよ。いつもみたく「密室による妖怪的うやむや」ではなく、正々堂々、我々の手にゆだねられた。

そういう意味で、めっちゃ大事な選挙ですね。近来になく。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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