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大市

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京都府京都市上京区下長者町通千本西入ル六番町
075-461-1775
12〜13/17〜19.30
火休(7月〜8月の一部も休み)
店のサイト
○鍋コース:23000円


すっぽん。
だいいち。

元禄時代から17代、約330年すっぽんだけを売りに営んでいる老舗。
志賀直哉の「暗夜行路」や川端康成の「古都」にも出てくる歴史的な店である。

最初に行ったのは1992年くらいだったろうか。
当時30代頭のボクは、その有名さに圧倒されて異様に期待してしまい、実はそんなに感心しなかった。
その頃「すっぽんに限らず、すべての店の中でも日本一」と書いてた本もあったし、最低でもお酒入れて25000円くらいかかるのでまだ若いボクとしては「清水の舞台から飛び降りるとはこのこと」って感じだったし(しかも女性連れだった:笑)、とにかく期待が膨らみすぎたわけである。

で、「なーんだ」と思ってから6年後。
わりと肩の力を抜いて再訪したのだが、その時はまるで印象が違った。その味におったまげたのである。前回から6年たって舌のリテラシーが上がっているということももちろんあったと思うが、そのうまみにちょっと感動したのだった。

配合飼料などを与えず、白身魚のすり身などを与えた特別なすっぽんを浜名湖畔で育て、それを使用しているという「○鍋(まるなべ)」は、野菜も入れずすっぽんのみの一本勝負。「他に具は入れないんですか?」と聞いたら「そんなことしたらまずくなります」と言い切る。なるほど。
すっぽんで有名な大分の安心院(あじむ)にも、すっぽんを食べるためだけに行ったことがあるが、そこで味わったのとはまた別物。同じ料理かなぁと不思議になった。

この○鍋に使う鍋が、その名の通り丸いのだが、火を止めているのに鍋底が赤く燃え、沸騰し続けるという不思議な鍋。
聞けばコークスの2000度の熱で炊いても割れない、信楽焼の特別な鍋を大事に使っているという。そういう鍋は100個に1個くらいしかないと中居さんが語っていた。いくつも割った結果残った鍋なのね。

その鍋で○の後に食べる雑炊は白眉。
○鍋を二回にわたってゆっくり味わった後、卵でとじていただく。
すっぽんの淡泊な味が染み渡り、実にうまい。曰く表現しがたい香りが口蓋から鼻へぶわっと立ち上がってくる。シンプルで複雑で平たくて豊かな、なんとも言えないこの香りと味。とろけるような濃厚さとは全然違う、淡泊な豊かさ。あぁ表現できんわ。この味わいは歳をとった方がわかるかも。

高いだけの価値はあると個人的に思うが、でも再訪しにくいくらいは高い。その辺が難。
まぁ一生にそう何回も行く店ではないと思うが、ある程度の年齢になったらちゃんと経験したい味である。

江戸時代のまんまだという建物の趣きも抜群だし、豪華すぎない座敷も雰囲気がいい。
仲居さんは多少自慢癖があるが、これも客の質問に毎回答えているうちにそうなったのだろうと思われる感じ。別にイヤミではない。

1992年11月初訪問。98年4月再訪。


大市
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2007年03月21日(水) 22:04:51・リンク用URL

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