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割烹 弁いち

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静岡県浜松市肴町313-13
053-453-2216
12〜14/17.30〜22
日休/サイト
昼:ランチ(1000円台)と松花堂弁当(3150円)
夜:6300円・8400円、10500円、12600円


割烹。

浜松でがんばっている、1922年創業の老舗割烹。
現在のご主人(板前)である鈴木淳市さんで三代目になるという。

実は鈴木さんはお店のサイトに「板前日記」という秀逸な日記を長年書いていて、ボクはそれの愛読者でもある。そういうこともあって、とても楽しみに出かけた。

素材を厳選して、丁寧に丁寧に作られているのが目からも舌からも鼻からも感じられる料理群。なんか久しぶりに「心を込める」とはどういうことか、思い出した気がする。
こういうのに比べると鮨ってやっぱりインスタント料理だなぁとか、食感や味わいを複雑に組み合わせる割烹の凄みってやっぱりある程度の食経験が必要なんだろうなぁとか、もう少しインパクトをつける方法とかもあるんだろうけどバランスとか流れが崩れるんだろうなぁとか、まぁわりと初心者みたいな感慨をもう一度心の中に読み起こした感じ。うまく説明できないけど、なにか根本的なことを思いめぐらしたくなるような料理をいただいたのである。

前菜、お椀、刺身、煮物、焼き物、ご飯と、やわらかく推移していくその流れはとてもくつろげるイイモノで、隙なく理詰めで来られるタイプの懐石とはまた別物。舌も身体もおいしいが、なにより心が美味しい。潤う。そんな料理群だった。
かすべの煮こごり、鱒寿司、蛤しんじょう、地のさより、ヒラメ、滋味溢れる煮物群、赤ムツ焼き、白魚の卵がけご飯など、すべてにホッコリ、心においしい。んでもって、ご主人、大学時代にジャズの名門ビッグバンドでベースを弾いていたせいなのかどうなのか、バックで素材の良さを引き立てることに徹しているような潔さがある。全体のコースの流れを考えて正確にリズムを刻むイメージ。おかげでハーモニーが抜群だった。

「こういうお酒を出すと、お料理よりお酒の感想ばかりいただいちゃうんですよねー」と苦笑しながら料理に合わせていただいたお酒がまたすごかった。
特に印象に残っているのは、宗玄、泉、村祐、八海山大吟醸(特別)、黒龍石田屋、達磨正宗23年古酒…。
個人的好奇心をくすぐられたのは村祐という白ワインとしか思えないお酒と、オロロッソかポートか潮風モルトかと思わせる達磨正宗古酒。こういうのを飲むと鮮度狙いの日本酒ってどうなのかなとまた考えさせられる。チーズも出していただき、いろいろ合わせて楽しんだ。

浜松の繁華街、肴町にある一軒家(改装して新しい)。
お座敷割烹が中心の店だが、1階入口横にカウンターが4席あるので、板前さんと話ながら食事することもできる。あえて言えば、大理石のカウンターではなく、木のカウンターの方が雰囲気だったかも。

※この店はご主人と親しくさせていただいているので、感想にバイアスがかかっているかもしれません。


2005年4月訪問。



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2007年08月30日(木) 23:02:31・リンク用URL

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