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嘉門

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東京都千代田区神田神保町3-1-19
03-3288-3960
17〜24(土15〜22)
日祝休
おまかせ酒肴3500円


居酒屋。

神田神保町3丁目の集英社の裏の路地にある居酒屋。
いや、小料理かな。でもご主人の望む方向性は居酒屋だろう。

何度か伺っているが、6月に伺ったときは、店に入ったら蚊取り線香の香りがぷ〜んとした。あえてクーラーをつけず、引き戸と窓を全開にしてあった。そんな「昭和初期っぽい雰囲気」がとても似合う店である。

カウンターとテーブルひとつの小さな居酒屋。全体に古びていて落ち着ける。
でも、聞けばこの古くみえる内装は「新しい建材を古びてみえるように塗ってある」らしい(笑)。こういう工夫は悪くない。実際、言われないとわからないくらい上手に塗ってあるし、客はその雰囲気に酒がぐんと進む。ありがちな新しい内装の居酒屋の数倍いい。
というか、2年前まで仙台で同名の店をやっていたのをやめて、神保町に店を開いたとのこと。仙台では相当敷居の高い店だったらしい。30歳すぎに脱サラで店を始めたので、特に他店での修行経験はないとか。

メニューはおまかせ酒肴4000円のみ(以前は3500円であったが、値上げした)。
生ビールは一杯600円。日本酒は「大信州」「杉勇」などの珍しいのを取り揃えているがすべて一杯500円。焼酎もワインも一杯500円。格安かつ明朗会計。

ご主人ひとりでやっていて、その純朴そうな佇まいがすばらしい。
ヘヘヘと笑いながら日本酒を枡にこぼれるほどなみなみと注いでくれる。

酒肴がまたうまい。
旬のものをおいしく素朴に出してくれる。魚から始まって珍しい山菜やかき揚げなど、どれも程がよく酒がよく進む。うにと半熟玉子のジュレ、みずの実とか芋煮とか美味美味。お酒500円もナイス。肴は主役じゃないことをよくわかっている程の良さ。でも「これ、おいしいねぇ」と会話をよく引き立てる。

こういう、いい意味で素っ気ない古い居酒屋は最近貴重になってきた。
細い路地にひっそりとあり、アルバイト店員もおかず、音楽もない。店は古びているがきちんと清潔。特別なお愛想もなく、こだわり親父的なうざさもない。実にさりげない。客はただただ居心地よく飲んでサッと席を立つ。

そこに座っているだけで、ご主人や年配の客たちが生きてきた年月が自分の中にふわりと美しく降り積もっていくような気分になれる店。せわしない東京では実に貴重である。

こういう店が似合うようになるためにはもう少し地道な年月が必要かもしれない、とか思いながら店を出た。

ご馳走様でした。


2007年6月初訪問。再訪3回。



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2007年08月31日(金) 23:17:05・リンク用URL

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