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カー・ウント・カー
東京都港区赤坂1-4-6
03-3582-6622
11.30〜14(水木金のみ)/17.30〜21.30
日祝休
夜コース:8500円、12000円
オーストリア料理。
2006年3月に開店したオーストリア料理レストラン(オーストラリアではないので注意)。
店の隣にある老舗洋菓子店「ツッカベッカライ・カヤヌマ」の経営。
この洋菓子店のオーナーシェフ栢沼稔氏は「オーストリア国家公認コンディトール(製菓)マイスター」の称号を持っているが、この「レストラン・カー・ウント・カー」のシェフ神田真吾氏もオーストリア国家公認料理マイスターの称号を持っている日本で唯一のシェフ。ハプスブルク家宮廷料理を受け継いだ唯一の日本人となる。
マイスターということは、現地に限りなく近い味のはず。
とはいえ、この店を経験した人はみんな「こりゃウィーンより絶対うまいに決まってる。オーストリアにこんな繊細な料理があるわけがない」と断言するだろう。この繊細さは限りなく「和」に近い。ウィーンやハンガリー、チェコで食べたことがあるボクではあるが、マイスターが作るような高級店に行ったことがないにしても、こういう繊細さが本当に現地にあるのかどうか疑問を持ってしまう。そのくらい繊細なる美味である。
たぶん、ほとんどの日本人はオーストリア料理というとウィナーシュニッツェル(ウィーン風カツレツ)くらいしか思いつかないだろう。それもメニューにあることはある。でもここではそれを頼まないほうがよい。もっと魅力的な料理がゴマンと控えている。
まず、絶対食べないといけないのは、アラカルトから前菜としてバインシンケン。
これは山梨・白州で作られている骨付きモモ肉のハムで、テーブル横でサーブされるが、まぁ絶品である。これは是非もの。ハムとしては幻の梅山豚の生ハムも勧められるが、これよりも断然バイシンケンだ(もちろん梅山豚の生ハムもおいしかったが)。
そして、デザート前のクラッハー。
これはブルーチーズにトロッケンベーレン・アウスレーゼ(貴腐ワイン)を混ぜ込んだもので、蜂蜜とともにいただくのだが、トロッケンベーレン・アウスレーゼと合わせるともうそれはそれは夢の世界。うますぎ。
このふたつをアラカルトから追加して、8500円か12000円のコースのどちらかを取るのが、この店の頼み方のベストだと思う(12000円のコースにはクラッハーは入っていたかもしれない)。個人的には8500円のコースに上記ふたつを追加し、「本日のスペシャル」も一皿シェアで追加するのがオススメかな。15000〜20000円くらいしてしまうが、満足度が非常に高い。
ワインはコースの流れに沿って一品ずつグラスワインを合わせてくれるワイン・コースがあるので、それがオススメ。オーストリアの驚くほど上質なワインがいろんな種類楽しめてお得だ。二種類の価格が書いてあるが、それは最後にトロッケンべーレン・アウスレーゼを飲むか飲まないかの違い。絶対(!)飲む方で。つまり高い方で。とはいえ5000円程度である。
ある日に食べたものを書いてみる。
バインシンケン(骨付きモモ肉のハム マスタードなどの特製ソースで)
シュテルツェサラート・ミット・フリタッテン(梅山豚スネ肉のサラダ ズッキーニのピューレと共にパプリカのソースに浮かべて)
ウィナーリンドズッペ(ウィーン風コンソメスープ アイヤーティッヒ)
ゲプラーテネ・ヴァッハサイブリング(清流イワナのソテー ティールセンフの香り マリネした茄子と赤レンズ豆のソース)
ゲデュンステッテ・シュトゥーベンクッケン(蒸し焼きにしたひな鳥 タイム風味 シャンパーニャクラウトと押し麦のラグー)
クラッハー
トプフェンシュニィッテ・ウント・マリレンシュニィッテ(ニワトコの花のジュレを添えて)
宇宙語みたいに意味不明だが、どれもこれもうまいうまい。
多少繊細すぎるかと思った部分はあるものの、驚きに満ちた味であった。ウィーン風コンソメもすごかったが、蒸し焼きにしたひな鳥の口の中で淡雪の如く溶けていくような柔らかさは快感だった。おいしいパンや甘いデザートはお隣の「ツッカベッカライ・カヤヌマ」の提供。これもさすがなもの。
サービスも覇気と親切に満ちていて素晴らしいもの。
常に笑顔を絶やさない女性や、一見素っ気ないけど会話がなかなかおもしろい男性など、それぞれオーストリア料理とオーストリア・ワインに誇りを持ったサービス陣がつかず離れず自然なサービスをしてくれる。
オーストリア・ワインのおいしさは元々定評があるが、ソムリエールの丁寧な説明でより興味が広がる。グラス・ワインでいろいろ楽しめるワイン・コースは特に楽しい。
インテリアは重厚すぎず、適度にモダンで心地よい。テーブルの間隔も充分とってあり、長時間ゆっくりくつろげる。
意外と男性客比率が高いのもこの店のイイトコロ。
と、すべてに満足度が高い、いいレストランなのである。オススメだ。
ちなみに店名の「カー・ウント・カー」とは、「K and K」で、「皇帝と国王」という意味だそうである。
赤坂溜池の特許庁前の交差点、日本財団ビル横の路地にある。
2007年8月訪問。再訪3回。2008年2月最新訪問。
2007年09月02日(日) 12:54:35・リンク用URL
@satonao310