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LV5「チベットを馬で行く」

渡辺一枝著/文藝春秋/2200円

チベットを馬で行く
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「ハルビン回帰行」があまりに良かったので、他の作品もと思って読んだ。

この本もとてもいい。チベットを馬で旅をした毎日を日記のように綴って555ページ書き切り、しかも読者を全然飽きさせない。たいした筆力なのだ。チベットの旅が事件だらけならまだ書ける。宗教だの自然だのテーマがあればまだ書ける。でも著者は単にチベットが好きというだけでその単調な旅行の日々を555ページ読ませちゃうんだから。凄いでしょ。しかも教訓だの蘊蓄だのを少しも語らない。偉い!

著者は椎名誠の奥さん。その尋常でない行動力は夫の影響もあるのだろう。でもこうなるともう「だれそれの妻」と呼ぶこと自体失礼に当たるな。下手すると夫を超えたかもしれない、とっても魅力的な紀行文だから。

1996年10月01日(火) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:ノンフィクション ,

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