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「江分利満氏の優雅なサヨナラ」

amazon週刊新潮に32年間もの長きに渡り連載し続けたエッセイ「男性自身」シリーズの最終巻。
絶筆は死の三週間前とか。みずからの死を悟った彼の文章は、しかし少しも乱れず、冷徹で温かくわがままな山口瞳そのものの品を見せている。ボクは彼のことをある種日本の良心と見ているのだが、理由はその「含羞」、その「上品」、その「謙虚」、その「狎れない態度」が今の日本ではまことに得難いからと思うからだ。
この本は、もし今まで山口瞳を読んだことがなかった人がいたら、とりあえず読むのにとても適していると思う。彼のそんな部分が浮き上がって見えるような妙な迫力が文にあるのだ。是非一度読んでみてください。
なんだか山口瞳の死によって昭和がとても遠くなった気がする。(ちょっと年寄り臭い言い方だけど)
1995年11月01日(水) 12:00:00・リンク用URL
ジャンル:エッセイ
@satonao310