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「作家の値うち」

amazonこれは上司が「ある意味、本のジバランだよ」と教えてくれた本。
ミステリー、エンターテイメント、純文学の各分野に渡って、日本の作家の主要作品574点を100点満点で超辛口に批評してある本なのである。実に厳しく、実に平明にその作品群を批評し採点していくその意思力は相当なもので、舌を巻く。「作家の価値は人の記憶に残る作品をどれだけ書けるかで決まる」という切り口は確かにちょっとジバラン的。共感するなぁ。
それにしても厳しい。
船戸与一や鈴木光司などボロクソである。大江健三郎の「同時代ゲーム」ですら26点(100点満点)。
誉めるだけの書評が(新聞・雑誌を中心に)はびこるなか、こういう書評の存在は至極意味がある。作家や編集者が緊張を強いられるだけでも大きな意味があるのである。作家は作家という地位に安住し、ゲームやテレビ難を言えば「審査基準が明解でない」ことが惜しい。26点はなぜ21点でも31点でもなく26点なのか、がわからない。気分で付けていると言われても仕方ないだろう。ちなみに要所で入るコラムもよい。
文壇(?)に勇気を持って石を投げ込んだことを大きく評価したい一冊。
2000年06月01日(木) 12:00:00・リンク用URL
ジャンル:評論
@satonao310