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「ユーコン漂流」

amazonアラスカのユーコン川をカヌーで下った著者のエッセイ。
on my own、つまり自分の幸福も不幸もすべて自分のせい、という著者の姿勢がすべての行間に滲み出ており、読者は彼とともに長い孤独の川を行くことになる。
安心できるのは、著者自身、孤独についてストイックではないこと。淋しくなったら淋しいと言い、長く何週間もアラスカの村にとどまる。孤独に縛られる修行のようなカヌー行でないところがいいではないか。自然である。そこらへんが著者の真骨頂であろう。
彼の本を読むと「人間の実力とはなにか」というような想いにいつも駆られる。サバイバルという意味の実力ではない。性別、国籍、実績、肩書きなどをすべて取り払ったときに残る裸の人間としての実力…。そして自分を見返して見たとき呆然唖然…。これを思い知るために、またボクは野田知佑を読み返すのだ。
1998年07月01日(水) 12:00:00・リンク用URL
@satonao310