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「うるさい日本の私、それから」

amazon97年1月に読んでとても気に入った「うるさい日本の私」の続編。
前著は、著者が無意味で無神経な「騒音」に戦いを挑んだ戦記であり、幼稚国家日本についての社会学的分析でもあるのだが、この本はそこからもう五歩くらい突っ込んで「私の敵は日本および日本人なのだ」と、一見めちゃくちゃな論が展開されていく。
その根底に流れるのは著者独自なる「個人主義」、そして既存の考え方に束縛されない自由なる「哲学の心」だ。
彼の真の自由は「孤独」にある。もう途中からこの本は著者の(孤独という自由ゆえの)ワガママ自慢みたいになっていき、「ついてこれないのならついてこなくていい」という突き放しまで出てきて、なんだか飲み屋の長時間説教みたいになっていくのだが、実はそのはちゃめちゃの根底に流れる精神にボクはわりと共感を覚える。説教しっぱなしではなくて一応改善策も最後に載せているところがまた微笑ましい。
前著を社会的提案の書と読んだ人はかなりとまどうだろう。でも、前著を「考えヒント」と見た人にはそんなに違和感がない続編である。
1998年12月01日(火) 12:00:00・リンク用URL
ジャンル:哲学・精神世界
@satonao310