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「うるさい日本の私」

amazon副題は「音漬け社会との果てしなき戦い」。
電気通信大の教授が無意味で無神経な「騒音」に戦いを挑んだ戦記であり、幼稚国家日本についての社会学的分析でもある。
ここでいう「騒音」とはあの電車やバスや横断歩道や商店街に氾濫するアナウンスの嵐のこと。著者はこれら自立精神を阻害する「騒音」に唖然とするほど決然と抗議していく。そういう行動の結果浮かび上がるのは日本という国の幼稚さ、独り立ちしていなさ、管理されたさであり、そしてまた驚異的なる甘えの構造なのである。
少々コワイオジサンではあるが、言っていることはまったく膝を打つ論理展開で納得のいくことばかり。‘平明に見る目’と‘決然と語る口’をしっかり持って生きていこうと思わせる、これは人生論の書なのです。ちなみに「自分がされて嫌なことを他人にはするな」というごく一般的しつけすら甘えの構造なのだとこの本は気付かせてくれた。子供を持つ親としてはたいへん感謝している。
1997年01月01日(水) 12:00:00・リンク用URL
ジャンル:哲学・精神世界
@satonao310