「にんげんのおへそ」
高峰秀子著/文藝春秋/1238円

amazonエッセイの名手高峰秀子の新作である。
まだ彼女が生きていて同じ時代の空気をすっていることにとりあえず感謝したい。
行動範囲が狭くなりつつあるのであろう、ちょっと題材に繰り返しが多く新たな視点が少なかったりするのだが、そこはそこ、向田邦子と幸田文と群ようこを足して3で割ったようなその文体の艶でなんなく読者を彼女の膝元へ誘き寄せてしまう。
内容的にはちょっとキレがなくなってきているが、読んでいて心底安心できるエッセイは貴重。また安野光雅の装丁も大変いい。
1998年07月01日(水) 12:00:00・リンク用URL
ジャンル:エッセイ