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LV5「定年ゴジラ」

重松清著/講談社/1800円

定年ゴジラ
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定年者の気持ちが良く描けている小説である。
うんうん定年したらこう思うだろうなぁというリアリティが非常に感じられる。が、あまりに共感したので「ボクって定年者の気持ちが何でこんなにわかるんだろう」とちょっと不思議になり思わず奥付を見たら、この作者、なんとボクの同年代ではないか。想像力・筆力のすごさに脱帽すると共に「やっぱりボクの年代から見て書いた定年者なんだな」とちょっと納得もした。本物の定年者が読んだらどう思うか、興味があるところである。

もうひとつ面白かったのは「ニュータウン」について非常によく書けているところ。定年者という素材を借りながら実はニュータウン論を書きたかったのではないかと邪推したくなるくらいだ。
全体にとてもよく構成されていて楽しく読める。日本の社会の仕組みそのものが「定年」していく姿が浮き彫りになり、ちょっとせつなくなる。あと、主人公も「さん」づけで呼んでしまうのがなんだか新鮮でした、関係ないけど。

1998年09月01日(火) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:小説(日本)

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