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「双頭の鷲」

amazon二段組616ページの分厚い本。
実在のベルトラン・デュ・ゲクランという不世出の「戦の天才」を主人公にフランスの戦国時代というべきものを描いたエンターテイメント。
筋は面白いし読み応えもあるのだが、この著者、わりとはぐらかす。盛り上げるだけ盛り上げておいて「そこを読みたい!」という部分をはぐらかして飛ばしちゃう。読んでいる側にはストレスが残って最後まで本当のカタルシスが感じられないまま筋を追うことになる。しかも表現が少し足りない部分がある。これだけの大部を書ききった構成力はめちゃめちゃ認めるが、じゃぁ「大デュマの興奮と司馬遼太郎の面白さを足した書。自信を持って今年度のベスト1に推す」と北上次郎(目黒考二)が大絶賛するほど面白いかと言われれば、答えは否。
著者はまだ31歳。その事実には驚くなぁ。フランス史をエンターテイメントにしたのはユニークだし素材の選び方もさすが。人物造形もうまいし、筋の持って行き方も悪くない。でも、これだけの大部を時間かけて読んだのに読後感やカタルシスがイマイチなのはちょと痛い。
1999年07月01日(木) 12:00:00・リンク用URL
ジャンル:歴史小説
@satonao310