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「永遠の文庫〈解説〉名作選」

amazonボクたちが中学生高校生だったころの文庫が手に入らなくなってきた。
つまり30年くらい前の古典的文庫群。もちろん小説は再販されたりしてこれからも生き残っていくことが多いだろうが(絶版も多いだろうが)、痛いのは、再版されると解説も変わること。文庫にはさまざまな名解説がある、名文がたくさんあるんだけどなぁ…などと思っていたら奥さん! こんな本が出たですよ!
この本はその「文庫の解説を取り上げた」という切り口がすばらしい。実際に読み始めると、わりとマニアックな小説を取り上げているので鼻白む部分もあるのだが、さすがに選ばれているだけある名文揃い。評論上級者が本編に負けないように書いているせいか、迫力すら感じる。そしてなんだか学生時代の向学心まで戻ってくるような懐かしさすら感じた。
向田邦子の「父の詫び状」を解説する沢木耕太郎や、池澤夏樹の「スティル・ライフ」を解説する須賀敦子、野坂昭如の「エロ事師たち」を解説する澁澤龍彦など、聞いただけで読んでみたいでしょ? 解説とはそういう名文がいっぱい溢れている宝庫であることをわからせてくれるいい本なのである。
2003年12月01日(月) 12:00:00・リンク用URL
ジャンル:評論
@satonao310