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「メニューは僕の誇りです」

amazon東京は三田のフレンチの名店「コートドール」料理長である著者が書いた第二作目。
前作「十皿の料理」はシェフが書いたエッセイとしてはベストと呼べるものだが、今回も味わい深く楽しめた。文体が素っ気なく素朴で稀薄なのだが、コートドールの料理の演出と似ていてなんだか微笑ましい。シェフの人柄が出ていてあの店に行ったことがある人ならとても楽しめると思う。
あとがきで「前作と多少のダブりがある」と書いてあるが、ボクとしてはもっともっとダブってほしかったところだ。
前作が出てずいぶんになるし読者も同じとは限らない(既読の読者だって前作の内容を覚えているとは限らない)から前の本と合体させるくらい繰り返しが多くても読者は喜ぶと思うのだ。というかはしょっている部分がわりと興味深いところだったりするので(フランスでの体験など)、前作で言及しているのかもしれないがもっともっとそこを読みたくなるのである。そういう意味でちょっと消化不良が残るのが残念。
それにしても、同じように自分のメニューのことを語っているのに、数カ月前に読んだあるシェフの本とはどうしてこうも読後感が違ってくるのだろう。料理への姿勢の違いなのであろうか。
1998年11月01日(日) 12:00:00・リンク用URL
ジャンル:食・酒
@satonao310